ライヴのエネルギーに溢れた作品
――あと、個人的に“Come To Brazil”がお気に入りで、これは熱狂的なブラジルのファンに向けた楽曲ですよね。曲調はスラッシュ・メタル風のリフで攻め、後半は〈オレーオレオレオレー♪〉とサッカーでお馴染みのコーラスが入ります。このアイデアはどこから?
「オフスプリングは曲が先で、歌詞を後に書くことが多いんだ。でもこの曲は逆でデクスターが歌詞を先に思い付いたんだ。というのも、SNSで何かを投稿すると、いつもブラジルのファンから〈Come to Brazil!〉と返信が来るんだ。それで〈ブラジルに行くよ〉と投稿しても〈Come to Brazil!〉と同じコメントが来るんだよ(笑)。まあ、それくらい熱いんだよね。じゃあ、それを曲にしようと。〈ブラジルだからスラッシュ・メタルのリフを入れよう!〉とデクスターが言ったんだ。そこに大合唱できるサビやお祭り騒ぎできるフレーズを入れてみたんだ」
――デクスターさんのスラッシュ・メタルのイメージはセパルトゥラとか、あのへんですか?
「ハハハ、それは少しあるかもね。南米はロックが強いし、〈Rock In Rio〉という大きなフェスもある。実はこの曲でデクスターはメタリカのジェイムズ・ヘットフィールド・モデルのギターを弾いているんだ。ボブ・ロックが持っていて、それがスタジオにあったから、それを弾かせてもらったんだよ」
――ボブはメタリカの『Metallica』(91年)をプロデュースした人物ですし、この曲のリフがメタリカっぽいのはそういう理由なんですね(笑)。
「ギター・サウンドが特徴的だよね。ボブは数多くのバンドと関わってきたから引き出しも多いし、〈ここにキーボードを入れたらどう?〉とかさまざまなアイデアを出してくれるんだ」
――そして、“Get Some”は〈フーフー!〉のコーラスが耳に残り、ローリング・ストーンズ“Sympathy For The Devil”のコーラスが頭をよぎりました。クラシック・ロックの要素を昇華した曲とも言えますよね。
「リック・デリンジャーやモントローズを倍速にしたような感じだね。ボストンのコード進行を参考にした部分もあるんだ。“Hammerhead”(2008年作『Rise And Fall, Rage And Grace』収録)でも〈フーフー!〉というコーラスを入れているし、リフは違うけれど、“Bad Habit”(『Smash』収録)に似ている部分もあるかもね」
――今作は歌いたくなるフレーズも多くて、どれもライヴで聴きたくなる楽曲ばかりです。これだけライヴ映えする楽曲が多くなった理由はなぜだと思いますか?
「意図的ではないんだ。曲が出来た後にライヴでどう演奏するかを考えるからね。“Come To Brazil”なんてライヴで再現できるのかな?って感じだよ(笑)。ソロは簡単だけど、ヴァースのリズムはけっこう難しいんだ。すでに“Light It Up”と“Make It All Right”はライヴでプレイしているけど、観客の盛り上がりも凄いからね」
――では、最後に日本のファンにメッセージをお願いします!
「初めて日本でライヴしてから来年1月で30年になるんだ。日本のファンには感謝しているよ。世界各地をツアーしているけど、その中でも日本は大好きな場所だからね。来年の4月にはライヴで行く予定だから、楽しみにしていてほしいね」