Photo: HIRO KIMURA

個性派ミュージシャンが彩る、名曲ぞろいのカヴァーアルバム

 劇団四季のスターとして名を馳せ、現在は舞台や映画、テレビなどで幅広く活躍する石丸幹二がアルバム『with FRIENDS』を発表する。今や俳優や司会者のイメージが強いが、もともとは大学で楽器や声楽を本格的に学んだ〈音楽家〉だ。今作はジャンルを横断した個性派ミュージシャンが参加する、多彩で名曲ぞろいのカヴァーアルバム。石丸自身も持ち前の伸びやかな歌声や楽器演奏を披露している。

 「私は1990年にミュージカルでデビューし、2025年がデビュー35周年です。節目が迫る意識もありましたが、それよりも自分と関わりがあるミュージシャンの特徴を生かしたカヴァーアルバムを作りたかった。アルバムは今までミュージカル中心でしたが、今回は個性的な方々と演奏した少し懐かしい日本の曲をパレットの絵の具のように示したい」

石丸幹二 『with FRIENDS』 ソニー(2024)

 石丸自身は東京藝術大学の声楽科に入学する前、東京音楽大学の器楽科でサックスを専攻していた。だからこそ楽器演奏に対する思い入れは人一倍強い。

 「楽器演奏にはこだわりました。録音もセッションのように(何度もやり直さずに)ドンと録音した。ライヴのような1枚です。ミュージシャンはポピュラーからクラシック、ジャズまで幅広く、曲は様々なアレンジになるよう心がけた。斉藤和義さんの“歩いて帰ろう”は伊賀拓郎さんを中心にラテン色、ブラス色を強くし、和田アキ子さんの“あの鐘を鳴らすのはあなた”では伊賀さんがオルガンを弾き、私はソプラノ・サックスを吹きました。マリンバの塚越慎子さんには普段演奏しないであろう井上陽水さんの“ダンスはうまく踊れない”をやっていただきました。面白い試みになりました」

 「題名のない音楽会」や「うたコン」などのテレビ番組で石丸自身と共演した人のほか、長年信頼するミュージシャンを選んだ。

 「リュートのつのだたかしさんやジャズピアニストのクリヤマコトさんには昔からの個人的なつながりで声をかけました。クリヤさんたちの演奏はジャズだから、やるたびに演奏が毎回違って自由です。今回の参加ミュージシャンはプロ中のプロで、腕がすごいのはもちろん、その場で新たなことをやってくる。引き出しが多いです。今後は皆さんと生演奏したいし、ミュージシャンとのライヴアルバムも出したい。この数年、音楽番組をやっているため音楽活動の比率は高まっていますが、ミュージカルなどの舞台作品、映画やテレビなどの映像作品への出演も続けていきます」

 


LIVE INFORMATION
石丸幹二 ディナーショー2024

2024年12月20日(金)大阪・ウェスティンホテル大阪 ローズルーム
食事/ショー:18:00/19:15

2024年12月22日(日)名古屋・名古屋マリオットアソシアホテル タワーズボールルーム
食事/ショー:12:30/14:00

2024年12月24日(火)東京・帝国ホテル 東京 本館2階 孔雀の間
食事/ショー:18:00/19:30

詳細ページ:https://www.promax.co.jp/kanjiishimaru_ds2024