近年は小西康陽の作品/ライヴを支える仕事ぶりも印象深い矢舟テツローが、橋本徹の選んだナンバーをトリオでカヴァーするという〈Free Soul特別編〉的なアルバム。デニース・ウィリアムス“Free”、ジャクソン・シスターズ“Miracles”、ビル・ウィザース“Lovely Day”――Free Soulクラシックのなかでも有名曲ばかりを、クールネスを保ちながらひたすらグルーヴィーに躍るアンサンブルでご機嫌に展開している。多くの楽曲でアン・サリーや畠山美由紀といったシンガーをフィーチャーしているのも聴きどころだ。無礼講なラインナップから音楽の根源的な楽しさがフレッシュに溢れ出る感じが素晴らしい。