20年間〈DMC〉を支えてきたダースレイダーがいま思うこと
約8時間にわたる大会初日の司会を務めたダースレイダーは、大会終了後にこんな言葉を残した。
「決して大げさな話じゃなくて、いま〈世界の分断〉なんて言われている中で、その鍵を握ってるのがDJカルチャーだと思うんです。世界中の音楽からいいと思うものを選び、繋いでいく……その行為そのものが、分断とは真逆にある。今日の会場でも中国語が聞こえたかと思えば、その隣ではタイ語が飛び交ってて、年齢も国籍もバラバラな人たちが一緒になって楽しんでいたし、〈DMC〉が築いてきたこのDJムーブメントには、確かな価値がある。
僕は日本語と英語を使って、司会と通訳をやりましたけど、意識していたのはその場にいる人たちが全体のバイブスを共有するということ。Technicsのターンテーブルやortofonのカートリッジといった最先端の音響技術を、DJというプレイヤーが自在に操り、それを観客が見て一体になる。重要なのはグルーヴとバイブスで、このノリを楽しめるヤツらはみんな仲間なんですよ。その感覚にすごく希望を感じるし、若い世代がこの空気を体験していけば、きっと何かが変わっていくのではないかと思いました」
なお、司会として20年間〈DMC〉を支えてきたダースレイダーは、今年サプライズで〈HALL OF FAME〉を受賞した。ステージ上で誰よりも近い距離でバトルを見届け、観客と出場者を繋ぐハブとしての役割を果たしてきた彼は、もはや〈DMC〉に欠かせない存在と言っていいだろう。
大会2日目はHARLEMでTHE OPENの決勝が行われ、9名のDJたちが12分間のステージで、ミキシング技術とストーリー性を競い合った。それぞれのバックグラウンドや音楽的ルーツが感じられるほど、オリジナリティに溢れたこの部門で優勝したのは、オーストラリアのDJ Beastmode。2位にはタイのDJ Pegg、3位にはコートジボワールのSilver DJが選ばれた。
この日のゲストパフォーマンスには、〈DMC〉史上最多のワールドチャンピオンに輝いたDJ CRAZEと、DJ KOCO a.k.a. SHIMOKITAが登場。7インチのヴァイナルと2台のターンテーブルで繰り広げる、超絶技巧とグルーヴが融合したパーティスタイルのDJセットで会場を熱狂させた。さらに、別フロアにはスクエア型のスクラッチブースが設置され、〈DMC〉ファイナルの出場者たちが次々にスクラッチを披露するという特別な空間も用意されていた。


レセプションパーティを含め、3日間にわたって開催された今年の〈DMC World DJ Championships〉。2台のターンテーブルと1台のミキサーで競い合うターンテーブリストたちの身体能力は、いよいよここまで進化したのかと終始驚かされた。その中心に〈音楽〉があるということ。またDJ誕生のルーツであるヒップホップカルチャーがいまもしっかりと息づいていることを肌で感じられた大会だった。
〈DMC World DJ Championships 2025 Final〉結果一覧
■CLASSIC
優勝 : DJ FUMMY(日本代表)
2位 : DJ K-Swizz(ニュージーランド代表)
3位 : The Kid RC3(アメリカ代表)
■BATTLE FOR SUPREMACY
優勝:DJ Raylan(ブラジル代表)
2位:DJ K-Swizz(ニュージーランド代表)
■SCRACH BATTLE
優勝:Aociz(フランス代表)
2位:DJ KEITA(日本代表)
■THE OPEN
優勝:DJ Beastmode(オーストラリア代表)
2位:DJ Pegg(タイ代表)
3位:Silver DJ(コートジボワール代表)
DMC JAPAN公式サイト:https://dmc-japan.jp/
RELEASE INFORMATION
DJ KENTARO『Blade Tribe Rising - 立ち上がる刃の部族』

リリース日:2025年12月1日(月)予定
形態:12インチレコード
価格:4,500円(税込)
レーベル:ENDEAVOR FAMILY RECORDINGS、BUNKA GROUP、BURST DIGITAL
購入ページ:https://endeavorfamilyrecs.stores.jp/
Side A
1. “NINJA” feat. MC HUNGER (GAGLE) & DJ RIDE
Cuts by DJ KENTARO, DJ RIDE & DJ ITCH1
2. NINJA Instrumental
3. “KUSH” feat. NIPPS (BUDDHA BRAND) & DJ RIDE
4. KUSH Instrumental
Side B
1. “HIKARI” feat. 句潤
2. HIKARI Instrumental
3. KASURE AHHH Lock Groove
ジャケットアートワーク:Maharo(GROUNDRIDDIM)
マスタリング:UK Subvert Mastering
製造:東洋化成
DJ KENTARO コメント
自分のルーツであるターンテーブリズムと、ヒップホップの魂を込めたEPです。日本を代表する仲間たち、そして海外の信頼するアーティストたちと共に作り上げました。ぜひヴァイナルで体感してください。
LIVE INFORMATION

2025年12月6日(土)東京・渋谷 clubasia
開場:23:00
チケット:3,300円(+1D)
ゲスト:DJ KENTARO、DJ KRUSH、SIXTOO、HUNGER、NIPPS、SANTAWORLDVIEW、DJ KEN-ONE
DJ:DJ YES、DJ Quietstorm、DJ SHIGEKI、DJ MOGG and more……