7人が歌に託すのは、次のステージへ向かう〈約束〉と、そこに辿り着くまでの〈衝動〉……大きな節目を祝う青春の小節は色鮮やかなニュー・アルバムに実を結んだ!

続けてこられた奇跡

 〈響く、青春小節。〉をコンセプトに掲げて活動するSTAR PLANET所属の7人組アイドル、ukka。結成10周年を迎えた2025年は、1月12日に東京・豊洲PITで行われたファン投票ライヴ〈ukka music and sound awards〉を皮切りに、シングル『T』をはじめとした新曲のリリース、グループ内ユニット3組の楽曲配信、各メンバーのプロデュースによる定期ライヴ開催などを展開し、青春さながらの速度で駆け抜けてきた。それぞれ加入時期は異なれど、7人で過ごしてきたこの1年の小節は、ukkaへの想いをひとつにする時間になったようだ。

茜空「本当にあっという間の10年で、その間に同期や対バンさせていただいたグループが解散したりするなかで、10年続けてこられたのは本当に奇跡なんだなって改めて実感しました。2016年以来、久しぶりに会いに来てくれたファンの方もいて。築き上げてきた関係値があるからこそまた会える。続けてきて良かったなとすごく思いました」

宮沢友「私は加入してまだ1~2年ですけど、いろんな方に〈おめでとう〉と言われるたびに10年の重みを感じます。私自身、これまで10年続けたものがなくて、いちばん長くてチアダンスの7~8年なので、10年続けてきたお姉さんたちは本当にすごいなって」

葵るり「私は加入して5年目なんですけど、私より先にグループを守ってきてくれた3人(村星りじゅ、茜空、芹澤もあ)がいなかったら今はなかったと思うし、改めて感謝は大事と思った年でした」

結城りな「私もるりと同期なので、3人には本当に感謝しています!」

ukka 『青春小節~約束と衝動~』 インペリアル(2025)

 そんな10周年の集大成となるのが、先述のファン投票結果も反映した11曲のセルフ・カヴァーと新曲3曲で構成されたアニヴァーサリー・アルバム『青春小節~約束と衝動~』。新曲のうち“Aonity”は、まっすぐ夢に向かって突き進むukkaの〈衝動〉を象徴する、まばゆい輝きを放つギター・ロックだ。

若菜こはる「初めて聴いた瞬間に〈うわ、すごいタイプの曲きた!〉って思いました(笑)。青春どストレートな疾走感がありつつ、歌詞には上手くいかないことや悔しいことも剥き出しにした〈泥臭い青春〉を感じて。シンガロングや手拍子できるところもたくさんあるので、ライヴでもっと熱い曲に進化していくと思います」

空「実際ライヴでの盛り上がりがすごくて、ファン投票で1位だった“リンドバーグ”を脅かすポテンシャルはあると思います。個人的には2サビの〈簡単にうまくいかないさ〉という歌詞が、私たちの活動と重なって気持ちが入りますね。この10年、壁ばかりだったので」

村星りじゅ「そのパートを空とアイコンタクトしながら歌うんですけど、毎回熱いものがこみ上げてくるんです。いままでうまくいかないことが多かったかもしれないけど、それでも明るい未来が待っていると信じて歌っているので、この曲にはたくさん元気をもらっています」

 

未来への約束

 その一方で〈約束〉を感じさせる新曲が“リボンのひみつ”と“Re:RAY”の2曲。前者はカワイイが充満したMVも必見のメルヘンチックなフューチャー・ベース、後者はこれまでの軌跡とこの先の未来への希望を7人がリレーのように繋いで歌う、優しくエモーショナルな10周年ソングになっている。

友「“リボンのひみつ”は10年間のいろんなことをリボンで包み込んだような、ukkaにはあまりなかった〈THEかわいい〉系の曲で、どこを切り取ってもサビみたいになっていて全部がかわいいです。特にお気に入りは、後ろで〈パフッ〉って鳴るおもちゃみたいな音です(笑)」

るり「ukkaにしては珍しく、〈私だけ愛して?〉ってストレートに想いが綴られていて。〈約束のリボン 絶対解かないでね〉という歌詞も、ファンと私たちのリボンを結んでるような表現になっていて、運命の赤い糸みたいでかわいくて好きです」

芹澤もあ「私が歌うパートに〈会いたい〉って歌詞があるんですけど、まず言葉としてすごくかわいいので、ここは絶対に歌いくて狙ってたら私のパートになったので、毎回かわいい声で歌えるようにがんばってます。ここは振りもかわいいのでシャッターチャンスです(笑)!」

友「それで言うと〈何度も解いては結んで All right 君で正解〉のところの、りじゅちゃんの〈正解〉があまりにもベストな〈正解〉すぎて。ここだけリピートしたいぐらいお気に入りです」

りじゅ「嬉しい(笑)。ここは仮歌さんがアニメのキャラクターみたいな感じで歌っていて、それが好きすぎてお手本にしたんです。もう1曲の“Re:RAY”はメンバー一人一人の思いを元に歌詞を制作していただきました。他にも歌割りが加入順になっていたり、グッとくる要素がたくさん詰まっていて。普段は全力で熱くライヴをする私たちが、優しい光で照らされているような、これからの温かい未来をみんなで歩んでいく〈約束〉を象徴する曲です。歌っていても毎回泣きそうになります」

空「りなのパートに〈ガラスの靴〉って歌詞があるんですけど、これはりな・るりが加入した時のライヴ演出が元になっていて。思い出が蘇ってきて、こっちもグッときます」

るり「しかもメンバー全員が一回ずつ〈約束〉や〈promise〉と歌う歌割になっているんです。一人一人と約束ができるようにっていう意味合いが込められていて。私たちも後から言われて気づいたんですけど(笑)」

 再録曲も、先述の“リンドバーグ”や「リリイベで歌うと通りすがりの人も立ち止まって振りをマネしてくれる神曲です!」(りな)という“それは月曜日の9時のように”といった前身の桜エビ~ず時代からの代表曲をはじめ、現7人体制ならではの表現と成長を刻んだテイクが並ぶ。10周年の感謝の気持ちと共に、羽化(=ukka)してさらに大きく羽ばたくことを〈約束〉する、彼女たちの新たな決意に触れられる一枚となった。

 そんな10周年プロジェクトを締め括るのは、12月6日に東京・恵比寿ザ・ガーデンホールで開催される2部構成のライヴ〈ALLOUT 3rd〉。なんとukkaの持ち曲全69曲をフルコーラスで披露するという。

もあ「このライヴはセトリから細かい演出まで、全部自分たちでプロデュースしていて、7人いるとまとめるのが大変なんですけど、これを完走したら自分たちの団結力がさらに高まるんじゃないかと思っていて」

空「69曲披露は私たちにとっても未知の挑戦ですけど、長尺のライヴだからこそ見せられるukkaの幅広さがあるので、よければ1部・2部どちらも来ていただけると嬉しいです。それと、次の目標は生バンドでライヴすることです!」

りじゅ「それ以外にもホールワンマンとか、歌番組にも出たい。いまの私たちの願いは、一人でも多くの方にukkaというグループを知っていただくことなので、この〈ALLOUT 3rd〉でちゃんと10周年イヤーを締め括って、さらにukkaの輪が広げられるような11年目にできたらいいなと思います」 *北野 創

 

10年の歴史を積み上げてきたukkaのここ数年

ukka 『T.O.N.E』 SDR(2021)

改名後の初楽曲集でもあり、当時の新メンバーオーディションと並行して発表された4人編成時代の唯一の作品となるミニ・アルバム。輝かしい未来への羽ばたきを願ったリード曲“WINGS”は、今回の新作〈約束と衝動〉にてセルフ・カヴァーされている。

 

ukka 『青春小節』 インペリアル(2022)

結城りな・葵るり加入後の6人組によるメジャー・デビュー・ミニ・アルバム。“リンドバーグ”と同じ浅見北斗(Have a Nice Day!)× 高野勲による“ラブパレード”と躍動的な“アフタヌーン・グラフィティ”は今回の新作にて再録。

 

ukka 『青春小節~音楽紀行~』 インペリアル(2023)

先行シングル“wonder little love”を含むukka名義では初めてのフル・アルバム。端正な美曲がズラリと並び、この6人体制を鮮やかに締め括った。モダンなダンス・トラックの“コズミック・フロート”とディスコ調の“Glow-up-Days”、爽快なロックの“Rising dream”が今回の新作で再録。

 

ukka 『Overnight Rainbow』 インペリアル(2024)

宮沢友・若菜こはるを迎えた現体制での初シングル。岩崎慧(セカイイチ)によるグルーヴィーな表題曲をはじめ、リリカルで繊細なダンス系の“透明”、素朴で瑞々しい“マーマレード・フレイバー”の3曲で新鮮さと安定感を表現した佳曲集だ。

 

ukka 『yummy!!』 インペリアル(2024)

〈オモイオンナノコ〉をテーマにしたコンセプト・シングル。さとうもか作の“推≒恋”ではTikTok対応のかわいさで魅了する一方、Misumiによる“結び目”の情念や、香椎モイミが提供した“マリオネットガール”の歌謡性も映える。

 

ukka 『T』 インペリアル(2025)

東京で日々を生きる女性たちの心情を表現したシングル。洗練されたビートで迫る“TOUTOI”とササノマリィによる“Trip To The TKY”の大人っぽさも、日常系の“Tokyo Landed Girl”の穏やかさも聴きもの。 *轟ひろみ