DONGROSSOとの超絶パーティー・チューン“DON'T CRY”と感情を揺さぶる爽快な“リグレット”、両極に振り切れたニュー・シングルが4人の世界を全開放する!
激動の前年から希望を灯して始まった2025年を、逞しい存在証明を繰り返して濃厚に染めてきたExWHYZ。8月には3周年特別公演〈Our Step→Future〉を東京・LINE CUBE SHIBUYAで開催し、4人のパーソナリティとパフォーマンス、サウンドの結び付きがより深まるなかで届いたセカンド・シングル『DON’T CRY/リグレット』は、これまでにない色を持ち込んで、また新たな魅力を見せてくれています。今回はyu-kiとmikinaに話を訊きました。
丁寧に伝え続ける
――2025年は振り返ってみて、どんな年になったでしょう?
mikina「4人で前向きな状態になれて、明るい気持ちでスタートできたので、着実に意思を持ってライヴしたり、人と関わったりできた一年だったと思います。実際に慣れるまで時間はかかりましたけど、いまの〈Wide Open〉ツアーぐらいから慣れてきて、何がしたいのか、何が足りないか、やっと見えてきたというか、ようやく自分のなかで整理されてきた感じですね」
yu-ki「そうやって4人のバランスを掴みはじめた年でもあるし、いままで以上にライヴをやれて、初めての出会いもたくさんあった年でした。例えばmikinaちゃんのTikTokから来たって人も増えたりして」
mikina「そういうきっかけで急に外の人が興味を持ってくれるんだなって、初めて実感できましたね」
yu-ki「徐々にだけど広がりを実感できたのが嬉しかったし、それに乗ってマスター(ExWHYZファンの総称)の間にも〈もっとExWHYZを広めたい〉っていう波ができてきたのは大きいし、ありがたいなって思いますね」
mikina「確かに、みんなが熱を表に出してくれるようになって」
――その意味では、いま開催中の〈Wide Open〉はツアー名からそういう意識の表れにもなりましたね。
yu-ki「はい。もともとツアー・タイトルもスタッフさんにいくつか候補を挙げてもらったなかで、自分たちで〈Wide Open〉がいいよねっていうので決めて」
mikina「けっこう満場一致だった」
yu-ki「いろんな人に広がるきっかけにしたいツアーだったので、初めての人が気軽に来やすいように〈新参者チケット〉を用意したりして」
mikina「活動の主軸がライヴなので、観てもらわないと始まらない状況で、自分たちのライヴに自信を持ってるから、広げたいし、広がるべきだと思ってやりたいから」
yu-ki「そう、横浜の公演では100人ぐらい初めての人が来てくれたりして。外に広げていくのってハードル高いなって感じていたので、そういう試みをきっかけに観にきてくれたのが嬉しかったし、そういう人たちが〈またワンマン来たい〉〈他の公演のチケットも買った〉って言ってくれてるのが、自分たちのライヴへの自信にも繋がりました」
mikina「初めて観た人の感想って、私たちも良い感覚を受け取れるというか、〈そういう視点もあるな〉〈これは伝わりづらいんだな〉とか改めて冷静に考えられるんです。それも良い経験になってるなと思いますね」
yu-ki「ダンス・ブレイクを入れたりライヴ用にアレンジしていた“Obsession”を、初めて観た人でもわかるようにオリジナルの音源に戻してやってみたり、逆に“WEEKEND”は初めて聴いた人でもノリやすいようなツアー限定のアレンジでやってみたりとか、そういうのをみんなで話して決めたりしました」
mikina「こちら側は自由に楽しんでほしいっていう提示の仕方をしているなかで、どうやって心を動かせるかって考えたら、やっぱり丁寧にやらないと伝わらない部分がいっぱいあるから」
――回を重ねながら微調整してるっていう。そうやってメンバーの皆さんが自発的に組み立てている度合いも増してきたように感じられます。
mikina「良かった(笑)。4人でのスタートになった昨年末の〈HOPE〉ツアーは前向きに立て直したものを一生懸命お届けするって感じだったんですけど、前の〈ガラクタ〉ツアーで自分たちの意思を入れ込んで、考えて、実践してみることを積み重ねて。その土台が出来たうえでの今回のツアーだから、そういう部分が出ていたらいいなって思いますね」
真面目にふざけてる
――そんな年の暮れに両A面のシングルが出ます。まず先行配信中の“DON’T CRY”はDONGROSSO(大沢伸一+どんぐりず)とのコラボで、かつてないタイプのアッパーな曲になりましたね。
yu-ki「アゲな曲(笑)。遊び心が詰まってるし、聴くだけですべてが馬鹿馬鹿しくなっちゃうぐらい振り切れてます(笑)」
mikina「振り切ってる。けど、ちゃんとこだわりは残してるっていうのが、やっぱりDONGROSSOさんなので」
――DONGROSSOとは4月の〈CLUB Ex Vol.1〉に迎えてからのご縁で。
yu-ki「はい。オールナイトのゲストに来てくださって。その時に曲を作っていただくことが決まったのをマスターにも発表して」
――“iD”とはまた違う世界観ですが、これはどんぐらいの時期にあった曲?
mikina「録ったのは夏で、デモが来たのは春ぐらい?」
yu-ki「そんぐらいだった気がする。けっこう前からもらってて」
mikina「でも、最初は出来上がりが全然想像できなくて。〈これ、ExWHYZどないなる?〉みたいな(笑)」
yu-ki「確かにね。でも、めっちゃ楽しみでした。いままでのExWHYZにないふざけ具合というか(笑)。私たちは硬くなりがちだから、起爆剤じゃないけど、柔らかくなれる良い曲が来たなって」
mikina「ふざけたかったもんな、ずっと(笑)」
yu-ki「以前〈eLATION part.2〉で大沢さんとツーマンをした後に、〈マスターってこんなにノれるんだね〉〈次の曲の参考になった〉って話されていて」
mikina「フロアの雰囲気を凄い褒めてくださったよね」
yu-ki「それを経ていただいた曲なので、マスターに可能性を感じて作ってくださったのかな?って嬉しくなりました」
――レコーディングはいかがでしたか。
yu-ki「この曲は歌割っていう概念がなくて、初めて全員で全部歌ったりとかしたので、レコーディングは楽しかったです。もともとプリプロ段階でレーベルのスタッフさんとメンバーで歌割を決めていたんですけど、当日に大沢さんの〈全員で全部歌ったら、おもしろくない?〉っていう一言から、上パートと下パート、2:2に分かれて歌うことになって」
mikina「〈歌ったほうが楽しいっしょ〉みたいなね(笑)」
yu-ki「自由に楽しく音楽をやってるなって実感しました。yu-kiはmikinaちゃんと一緒に下パートを歌ったんですけど、〈ゼリー状にねっとり転がる〉のところを〈自分に酔いしれている風に歌って〉って言われて、自分の世界に入りながらクドい歌い方をしたりして(笑)」
mikina「録る時は〈これでもか〉ってぐらいクドく歌ったのに、出来上がってみたら意外とバランスが取れていて」
yu-ki「そう、流石だなと思いました」
mikina「私は後半の〈ない ない ない 泣いて~〉のところがポイントですね。サカナクションの一郎さんみたいに歌えて楽しいなって思って(笑)。そもそも自分のキー的に歌いやすくて、気持ちが入れやすい曲なんですけど、ここまでわかりやすい構成の曲って初めてじゃないかなって思います。どんどん刻んでいってラスサビ入るみたいなところとかもわかりやすいし。幅広く伝わってほしい曲です」
――MVもおもしろいですよね。
mikina「はい。ExWHYZでは初めて大勢のダンサーさんを入れて」
yu-ki「撮ってる最中は、外で大人数で踊ったり、真っ暗の場所で回転したり、涙を付けたりして、どうなるか想像できなかったので、完成した後に凄いなって。真面目にふざけてる感じというか、ちょっとシュールみがあって、そこも曲の世界観とリンクしているし」
――かつての“I don’t cry anymore”を思わせるティザー映像を観た時点で絶対に泣き曲じゃないだろうなとは思いましたが(笑)。
mikina「その時点でふざけてますよね(笑)。でも綺麗な世界観にまとまってて全然飽きない。めっちゃ良いMVです」
yu-ki「音ハメとかも気持ち良かったよね」
mikina「うん、監督の武田悠弓馬さんがダンサーでもあるので、そういうダンスの良いところも撮って、視覚的な気持ち良さもある感じで使ってくれて、いままでにない感覚がありました」
――ライヴでの反応はどうですか?
mikina「凄く楽しんでくれてるし、うちらも初披露の時から全然緊張せずにできたので、それが伝わったのもきっとあるし。あと、公式で歌割を出していて、〈お客さんも歌っていいよ〉みたいな」
yu-ki「お客さんがメイン・ヴォーカルみたいな(笑)」
mikina「何したらいいかわかんない人にも〈心が軽くなる何か〉みたいな提案ができたし、もちろん好きに楽しんでもらえれば私たちは幸せだし。ライヴ中も空気を読む文化みたいのってあんまり好きじゃないから、そういうのを壊せる一曲になればいいなと思ってます」
感情の揺らぎがリアル
――っていうアッパーな“DON’T CRY”に対し、一方の“リグレット”は、“NOT SORRY”や“ドラマ”を手掛けた久保田真悟さんの爽快な曲です。
mikina「清涼感があって、爽やかで。久保田さんが作る曲ってキラキラが凄くて、何か星が見える(笑)」
――流星みたいな感じというか
mikina「流星、感じる(笑)。久保田さんの曲ではだいたいオクターブ下を担当するんですけど、これは最後の〈明日も生きていたい〉をレコーディングで歌った時に、〈めちゃくちゃ良いテイク出た〉って自分で思って(笑)、そしたら採用されてたからホントに良かったんだなって。この詞のフレーズが自分の気持ちに合って素直に歌えたんだと思うんですけど、全体的に凄く歌いやすかったです。、やっぱり凄く良い曲だなって思いました」
yu-ki「サビでは前向きな、mikinaちゃんが言ったようなキラキラ感があるんですけど、でも、Aメロの〈もう無理だ、でも、できるかも〉みたいに感情が行ったり来たり揺らいでる感じがリアルというか、人間味が溢れてて。けっこうAメロの歌詞が好きですね」
mikina「良い投げやり感だよね(笑)。誰しもが通る投げやり感。〈あ~、クソ~〉みたいな」
yu-ki「そうそう(笑)。〈やるしかないか、でもな~〉っていう」
――mayuさんらしい歌詞に思えます。
yu-ki「出来上がった後に、テーマ的には“NOT SORRY”の続きみたいなものが出来たっていう話をしてましたね。これはもともとZineeさんの書いた歌詞があって、〈自分たちで変えたい箇所があったら歌詞を書いてみて〉っていう形で進んでたんですよ。そこでmayuちゃんは全部自分で歌詞を書いて提出して、それをZineeさんのと合わせて出来た形なんですけど。mayuちゃん節が凄く効いてる曲になりました」
mikina「もともとの歌詞も〈新しくてええやん、これ〉って思ってたけど、メンバーの気持ちも入ってより良くなった」
――〈息をするだけPerfect〉というyu-kiさんのパートは以前ラジオでやってた〈ミスパーフェクト〉のノリを思い出しました。
yu-ki「えっ!」
mikina「〈Perfect〉の発音がバリ良くてね(笑)。〈絶対yu-kiちゃんやん!〉って思ったら、ホントにそうだった。やっぱりメンバーと歌割が合ってるよね」
――“DON'T CRY”が新しい飛び道具だとしたら、“リグレット”は安心感というか、これまでの“Fleeting”や“ドラマ”のような素直にいい曲の最新版みたいなところもあり。
mikina「うんうん、確かに」
yu-ki「また振り幅見せちゃった(笑)」
mikina「うん。良いバランスの2曲だ」
yu-ki「ムードメイカーと優等生」
mikina「良いコンビだね」
届け続けていきたい
――シングルの後はツアーを大阪で終えて、12月27日にはKanadevia Hallでスペシャル・ライヴ〈ExWHYZ Special Live ‘Ⅰ’ -3rd Anniversary Final & Year End Party-〉が開催されます。こちらはcross-dominanceさんとのバンド・セットになるんですね。
yu-ki「はい、cross-dominanceさんとは、今年の4月に〈SAKURA MUSIC FES.〉で初めて一緒にライヴさせていただいて、リハの段階で、音を組み立てながらその場でアレンジが出来ていく様子を間近で初めて見て。もともと自分たちの曲なのに、また違う楽しさや新しさを感じられるのがおもしろくって、〈こんなに楽しそうに音楽って作られるんだ!〉って刺激を受けて、そんな方たちとライヴできて楽しかった思い出があって。それが今度はワンマンで曲数も増えるし、前にやってない曲もやれることを思ったら、楽しみになっちゃって」
mikina「ずっとライヴしてると良くも悪くも形みたいなのが決まってくるけど、初めて4月にバンドでやった時、〈こんな歌い方してみてもいいんだ〉みたいなものが引き出されたのもめちゃくちゃ楽しくて。で、自分たちもその後にツアーを2本やってきて、がんばって向上してきたこともあると思うから、そのうえでまた挑戦できるのが楽しみですね」
――YouTubeで4月のライヴは限定公開されてますが、それ以上のものを。
mikina「きっとお届けできます」
yu-ki「バンド・セットでアレンジしたらおもしろそうな曲を考慮してセトリも作ったので、楽しみにしててほしいよね」
mikina「この日だからできる新しい試みも考えているので」
yu-ki「大忘年会です」
――では、2026年はどんな年にしましょうか。
mikina「2025年はいっぱい種を蒔いて、もみくちゃにされながらそれを育ててきたイメージの1年だったので、そのなかで〈自分たちが何を良しとするのか〉みたいなのを詰めていって、漠然とやるんじゃなくて、やりたいことを1つ1つ刺していくみたいなことができたら、きっと私たちだけの良いものが世に出せるようになるはずだから、それができる一年になったら良いなって思ってます」
yu-ki「広め続ける年にしたいですね。今年はこれだけライヴをたくさんやらせていただいて、自分たちのライヴに自信を持てたから、この曲やパフォーマンスが外の人に見つからないのは悔しいって思いが余計に生まれてきているので。そこをもっと観てもらえるような、広げられるような一年にしたいです。あと、フェスにいっぱい出たい!」
mikina「フェスっていいよね。新しい人に届けられたって気持ちと、届かなかったって気持ち半々で、いつも気持ち的にはボコボコにされるんですけど、絶対に良い経験になってるし、〈ここが足りないんだな〉とかもすぐわかるし」
yu-ki「自分たちの伸びしろをダイレクトに感じると、〈まだまだやれることいっぱいあるじゃん〉って刺激になるし、主人公になった気持ちになれる(笑)」
mikina「そうだね(笑)。クエストが明確になるみたいな。そうやって広げていかないと、やれることもどんどん狭まっていくし、そうなったら自分たちが良いと思うものもどんどん廃れていって、成長できずに終わっちゃうし。楽しい空間を極め続けて、届け続けていきたいですね。自分自身もいろんなものを吸収して、広げて、良いものを作り続けることができる人たちでありたいです」
ExWHYZの近作。
左から、2025年のシングル“iD”、2024年のEP『Sweet & Sour』、同年のアルバム『Dress to Kill』(すべてユニバーサル)
左から、DONGROSSOの2025年作『ANTI SOCIAL SOUNDSYSTEM』(A.S.A.B)、どんぐりずの2024年作『DONGRHYTHM』(DONGURIZU)、MONDO GROSSOの2022年作『BIG WORLD』(A.S.A.B)
