一昨年のBETアワードで生涯功労賞も受賞した大御所ながら、この人は神棚に収まっているようなタマじゃない。先行シングル“Goodnight Kisses”はドゥワップ風のレトロな意匠による甘酸っぱいラヴソングだったものの、この2年ぶりの新作でポイントとなるのは80年代ファンクを基調にしたダンサブルな楽曲群だ。彼がギャップ・バンドでやってきたことと昨今の流行がうまく交差したタイミングならではの試みだろうが、ついでにガイを意識してスウィングしてみたり、自身の影響下に生まれた作法も改めて現在の視点から表現しているのがおもしろい。イキイキと快活で野太い絶倫ヴォーカルを支えるのは、馴染みのパガーニやカートゥーンズ、そして初参陣のジャム&ルイス。いつも良いけど今回は際立って刺激的です。
チャーリー・ウィルソン、自身の影響下に生まれた作法を現在の視点から表現した80sファンク基調のダンサブルで刺激的な新作
RCA