まず注目すべきは、チャーリー・ウィルソンとも縁深いロジャー・トラウトマン最初の作品……ロジャー&ザ・ヒューマン・ボディ名義で76年に自主リリースした『Introducing Roger』の復刻でしょう。トラウトマン兄弟を中心にトークボックスも併用しながら、後の姿とは異なるバンド感強めなオハイオ・ファンクを聴かせます。ソウルフルなロジャーのルーツ、そしてザップの前史としても重要。
重要な前史という意味では、後にワン・ウェイへと進化するアル・ハドソン&ザ・ソウル・パートナーズの編集盤『The Atco Years』もマストです。ABCからのアルバム・デビュー前、アトコで録った75~76年のシングルたちをまとめたもので、爽快な“When You're Gone”(アレンジはパトリック・アダムス!)など軽みを帯びた温かいモダン・ファンクだらけ。マーク・ロンソン効果で再脚光を浴びるワン・ウェイですが、こちらも最高ですので。
THE FIVE STAIRSTEPS Our Family Portrait/Stairsteps(Expanded Twofer Edition) Real Gone(2015)
さらにファイヴ・ステアステップスがブッダに残した68年作と70年作は2in1の『Our Family Portrait/Stairsteps(Expanded Twofer Edition)』として待望の復刻! 後者にかの“O-o-h Child”を含む佳曲揃いのブツで、ケニ・バークが復活宣言してたりするライナーも必読です。
最後は、知らないうちにタワレコ限定でスタートしていたアヴェレイジ・ホワイト・バンドの千円シリーズ。代表作となる74年の『AWB』など5タイトルが1月に出ており、4月にはもう5作品が登場します!