先日のウェイン・ショーター・カルテットの来日公演にもメンバーとして参加していた世界的なジャズ・ドラマー、ブライアン・ブレイド。彼がリーダーを務めるブライアン・ブレイド&ザ・フェロウシップ・バンドの最新アルバム『Landmarks』の全収録曲の試聴音源が、USのラジオ・ネットワーク〈NPR〉のサイトにてフル・サイズで公開された。
ジャズ界のトップ・ドラマーとして知られる一方、シンガー・ソングライターとしてもアルバム『Mama Rosa』を2009年にリリースするなど、多彩な音楽性でファンを魅了しているブライアン。そんな彼が90年代後半にスタートしたフェロウシップは、ブライアンのいちドラマーとしての強烈なプレイやメンバー各々のアドリブ・ソロよりも、作/編曲や全体としてのアンサンブルに重きが置かれたバンドで、現代ジャズに見られるそうした傾向を先駆けたグループのひとつと言えるだろう。
ブルー・ノートからは14年ぶりのリリースとなる新作『Landmarks』では、ジャズやルーツ・ミュージックの要素が混ざり合った雄大で悠然としたサウンドが展開。凄腕ジャズメンならではの、音の細部まで意識が行き届いた楽曲群をぜひチェックしてみてはいかがだろうか。
なお、この音源がアップされているNPRの全曲フル試聴サーヴィス〈ファースト・リッスン〉では、ウィルコのギタリストであるネルス・クラインのバンド〈ネルス・クライン・シンガーズ〉の新作『Macroscope』の音源も公開中。ソロ活動ではフリー・ジャズ界を中心に注目を集める彼のアグレッシヴなプレイが堪能できる。