20枚がリリースされたタワーレコード企画〈BLUE NOTE SA-CD HYBRID SELECTION〉。2024年9月の第1弾に始まり、第2弾、第3弾、そして2025年3月の第4弾で全作が出揃った。ジャズの名門ブルーノートの定番・名盤の数々がSACD Hybrid盤でよみがえり、〈本物のジャズ〉の音が高音質で堪能できるプロジェクトだ。

昨年、当企画についてエンジニア/音楽家オノセイゲンのインタビューをお届けしたが、その続編としてコラムを特別寄稿してもらった。〈SACDの復権〉を掲げるオノにとっての〈いい音〉とは?

なおオノがミックス&マスタリングを担当した日向敏文のSACD Hybrid盤『The Dark Night Rhapsodies』のリリースを記念したイベントが、来週6月26日(木)に開催される。予約時にこの記事を読んだことを伝えてもらうとチケット代が500円引きになるので、ぜひチェックを! 詳細は記事末尾を確認してほしい。 *Mikiki編集部


 

若者よ、街へ出てブルーノート名盤をSACDで聴こう!

2000年以降に生まれた20代の若者たちにとっては、映画も音楽もサブスクで触れるのが当たり前で、テレビも観ない、雑誌も読まないとなると、それらは誰が書いたかもわからない、ただの情報でしかありません。分析という言葉も知らないので、知った気になっています。それは、食べログを見て実際には食べていない料理と同じです。身の周りにはスマホがあり、ノイキャンヘッドホンでサブスクの音楽を聴くのが現代です。まして今10代の子供たちは、生まれてからCDプレーヤーなんか見たこともないわけです。

〈いい音〉を〈いいオーディオ〉で体験するという経験は、彼らにはまだありません。知らないからしょうがないのですが、この何年かDSDや〈SACDの復権〉イベントをやってきて気がついたこと、そして確信したことは、〈いい音楽〉を〈いい音〉で聴く機会があれば、彼らも感動するということです。

では、〈いい音楽〉とは? 美味しい料理と同じで、個人の趣味嗜好、経験値により好みは分かれますが、タワーレコード限定盤のブルーノート・レーベル85周年の20タイトルは、間違いなく〈いい音楽〉です!

友人のオーディオ好きの音楽評論家、小野島大氏は、〈やっぱりオーディオの基本は「音がいいレコードだから聞く」じゃなく、「好きな音楽をより良い音で聞く」ですよね。そう思わないオーディオファンも多いだろうけど〉と投稿していました。ボクもまさにその通りだと思います。

大人たちから見えていないことは、実は若者たちの中にはクラシックやジャズが好きな人もいるということです。ただ2000年以降に生まれた他の音楽とクラシックやジャズは、まったく同列で聴かれています。それらは通勤電車でもノイキャンヘッドホンさえあれば、サブスク音源をストリーミングの圧縮された音ですが、いくらでも聴けるのです。

音楽データもオーディオアンプもすべてがデジタルで、ブルーノートのレコードが録音された50年前には不可能であったことが手軽になった時代が、2025年です。なので最新のマスタリングだから、という文句だけでは売りになりにくい。さらに録音技術もオーディオ技術もある意味、SACDが登場した2000年過ぎが頂点で、そこからは音が良くないことに対して言い訳はできないはず。そんな時代だからこそ街へ出てブルーノート名盤を〈いい音〉で体験できるチャンスを提供し、できるなら若者たちがまだ体験したことのない〈いい音〉のスピーカーで聴ける場を見つけていきたいと思っています。

国内最大級のオーディオとホームシアターの祭典〈OTOTEN2025〉では、来場者に若者の割合が急激に増えたと聞きます。オーディオマニアというと50代以上の富裕層というイメージが古い考えなのかもしれません。

 

オノセイゲン

オーディオマニアの腕が試される20枚

日本では、戦前からキャバレー、戦後はGHQ主導の進駐軍クラブなどでジャズミュージシャンが活躍しました。そして昭和の時代から、今でも日本には地方にも都会の隅にも〈ジャズ喫茶〉なる文化があります。大学や高校の授業をサボって一杯のコーヒーで粘ったり、タバコを吸ったりする場所です。おしゃべりは禁止ですが、マスターがかけてくれる一枚から、人生のゴールが親に伝えていたのと違う方向に進んでいく。留年したり、卒業しても就職しないで演技や音楽へと道が外れたりしていくのはジャズ喫茶からでした。そういったことは、あの時代にはよくあった話だと思います。もちろんその中には理系天才技術者や医者になる人もいれば、趣味で演奏したり、あるいは職業として音楽家になることを選んだり、オーディオメーカーへ勤めるようになったりした知り合いもいます。

また、ジャズ喫茶が盛んだった70年代は(レコード会社側でも)アナログレコード制作の全盛期で、同時にオーディオメーカーも競って〈いい音〉が聴けて斬新なデザインのスピーカーやアンプなども発売していました。

オーディオを売るには素晴らしいレコードは必須で、オーディオとジャズや音楽全般が車の両輪の役目を果たしていたのが昭和の時代で、ふたつは切り離して語れません。オーディオマニアならスピーカーはJBLだアルテックだとこだわりがある一方、ジャズファンならブルーノート・レーベルを外してはジャズを語れないわけで、初版の輸入盤レコードだ東芝やキングの国内盤だと、とにかくそのこだわりは半端ではありません。たまに音楽性が好みと相容れないなどで、評論家同士でケンカになったりすることもあるらしいです。ボクの場合は、フレンチかイタリアンか寿司屋か、その日の気分で食べたいものはコロコロ変わりますが、人生の限られた残り時間に美味しくない食事は勘弁してほしいとはいえ、それより誰と食事するかの方が自身の好みより重要だと思います。

オーディオマニアの楽しみとは〈自身の思い描く最高の音〉でそのレコードを鳴らせるか?なのです。オーディオマニアにとっては、そのシステムやセッティングの腕が問われます。実際、スピーカー、アンプはもちろん、ケーブル、電源、インシュレーター、何を替えても音の印象は変わります。個人的には、この〈BLUE NOTE SA-CD HYBRID SELECTION〉の20枚ならばホーンがいい。JBLよりALTEC A7、聴いたことはありませんがアバンギャルドもいいような気がしているのは、後述する寺島靖国さんの影響です。

 

ブルーノートの歴史とオーディオ技術の進化

そもそもブルーノート・レーベルは、1939年にニューヨークにてブルースが大好きだったドイツ系移民、創業者のアルフレッド・ライオンが始めました。ブルーノートのサウンドとは、アルフレッド・ライオンとほとんどの録音を担当しているルディ・ヴァン・ゲルダー(RVG)により作られました。当時はCDも、もちろんSACDもないわけで、〈音のいいアナログレコード〉(が狙った音色)に仕上げるために、大元となるアナログマスターテープには高域が歪まないようにやや柔らかく録音されているのです。そして、全世界にカッティング用のEQコピーというアナログテープ、またはメタルマスターが送られ、各国ローカルのレコード盤が製造・販売されました。

80年代になりCDが登場、さらに1999年にSACDが登場すると、レコード盤のカッティングに当たるマスタリング作業(つまり色校正)が重要になったのは、前回述べた通りです。

また、まずはブルーノート、そしてメジャーのコロムビア、キャピトル、ECM、ヴァーヴ、プレスティッジ、インパルス!、リヴァーサイド、コンコードetc.とキリがありませんが、多数のレコード会社が生まれました。日本でのディストリビューターは、電機メーカーの子会社としてスタートした東芝EMI(Aurex)、ビクター(日本ビクター、JVC)、日本コロムビア(日立、DENON)、CBS(ソニー)、ワーナー(パイオニア)、キング、ポリドールほか。歴史的には、オーディオを売るために車の両輪としてソフトが必要でレコード会社ができたのです。そして、70年代からステレオレコードが当たり前のものになり、80年代にCD、2000年前後にSACDが登場し、オーディオ技術としてはここでひとつの頂点を極めました。

 

高感度な若者に刺さるタワレコ選りすぐりの最強ジャズレーベルのカタログ

今回リリースされたSACD Hybridは、2024年に創立85周年を迎えた最強のジャズレーベル、ブルーノートから厳選された20枚です。企画が発表された時から裏のストーリーを知りたかったのですが、タワレコの担当・馬場雅之氏からようやくコメントをもらうことができました!

ユニバーサルの日本独自企画で、同じく85周年を記念したシングルレイヤーSACDの〈ブルーノート@85 Remastered by Kevin Gray〉があり、〈最初ダブってリリース予定が組まれていたのですが、タワー側がリリースするタイトルをユニバーサルさんがご配慮して下さいまして、外すことにしてくれました〉とのことです。日本の筋金入りのブルーノートファン(ボク自身は筋金入りではありませんが)にとっては、さすがにダブってリリースされるのは困りますが、初めて聴く20代の若者たちにとってはいい並べ方です。

馬場氏のコメントはこう続きます。

〈今回の20タイトルを選んだのは私です。ブルーノート・レーベル85周年の記念年ということを前提に置きつつ、選盤に関しては下記の基準で選ばせていただきました。★誰もが知っている超有名盤の復刻。★ディーラーが復刻する際、メーカーは自社でもリリース可能な超名盤はOKを出してもらえないことが多いですが、今回は特別にOKをいただけましたのでGOとなった次第です。あとは購入されるお客様にやはり「基本」を押さえて欲しいという意図もございました。★未SACD化の名盤を復刻。超名盤だけでなく、未SACD化の名盤にトライすることで、シリーズのラインナップに深みを与えることが大きかったです。「高音質で聴きたいBN名盤、まだまだあるぞ」という意味合いでしょうか。初めて聴く方のためのセレクションといえば、そのような傾向を持ったラインナップになるかと思います〉。

ボクも初めての人に勧めるのは、なんと言っても〈名曲〉の〈名演〉で〈いい録音〉=超名盤となるので、ほぼ同じものを選ぶなと思います。ただ、個人的にはセロニアス・モンク『Genius Of Modern Music Vol. 1』と『Vol. 2』や『Sonny Clark Trio』は?と思いつつも、まずは20代の若者向けに厳選された20枚に納得しました。

感受性の高い人には間違いなく響きますから、深掘りしたい人は、RVG盤でもケヴィン・グレイ盤でも、それこそTOWER VINYLでレコードを掘るようなこともしてほしいのです。名盤のアメリカ盤ファーストプレスなんかは、コレクターズアイテムの高額商品で手が届きませんが、まったく同じ演奏の日本盤でも当時大量にプレスされたレコードは、多少キズがあるものは300円くらいでも買えることがあります! そういったものは、初めてのDJでもキャンプ用のポータブルレコードプレーヤーでも気軽に扱えます。

先ほど書いたように、〈いい音〉を〈いいオーディオ〉で、あるいは〈いい音のクラブ(現代のジャズ喫茶)〉で〈大きめのいい音のスピーカー〉で、ノリノリで年齢、ジェンダー、国籍関係なく共有できる空間が欲しいですね。そのためには、レコード会社、レコード店、オーディオマニアの壁を超えて、ライターさんも評論家もこのSACD Hybridをぜひ盛り上げましょう。

今回の20枚を、あくまで個人的に好きなアルバム順(これもその時期の気分で変わるのですが)に並べて、しかも〈ジャケ買い〉マークを★の数でつけてみました。

キャノンボール・アダレイ『サムシン・エルス』Cannonball Adderley / Somethin’ Else(1958年)★
ハービー・ハンコック『処女航海』Herbie Hancock / Maiden Voyage(1965年)★★
ハービー・ハンコック『スピーク・ライク・ア・チャイルド』Herbie Hancock / Speak Like A Child(1968)★
リー・モーガン『リー・モーガン Vol. 3』Lee Morgan / Vol. 3(1957年)★★
リー・モーガン『ザ・サイドワインダー』Lee Morgan / The Sidewinder(1964年)★
アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ『モーニン』Art Blakey & The Jazz Messengers / Moanin’(1958年)
アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズ『モザイク』Art Blakey & The Jazz Messengers / Mosaic(1961年)
ソニー・ロリンズ『ヴィレッジ・ヴァンガードの夜』Sonny Rollins / A Night At The “Village Vanguard”(1975年)
ソニー・ロリンズ『ニュークス・タイム』Sonny Rollins / Newk’s Time(1959年)
ソニー・クラーク『クール・ストラッティン』Sonny Clark / Cool Struttin’(1958年)★★★
エリック・ドルフィー『アウト・トゥ・ランチ』Eric Dolphy / Out To Lunch!(1964年)★★★
ジョン・コルトレーン『ブルー・トレイン』John Coltrane / Blue Train(1958)
ウェイン・ショーター『ジュジュ』Wayne Shorter / Juju(1965年)初SACD化
ホレス・パーラン『アス・スリー』Horace Parlan / Us Three(1960年)★
ジャッキー・マクリーン『デモンズ・ダンス』Jackie McLean / Demon’s Dance(1970年)
ケニー・バレル『ミッドナイト・ブルー』Kenny Burrell / Midnight Blue’(1963年)★★
バド・パウエル『ザ・シーン・チェンジズ』The Amazing Bud Powell / The Scene Changes, Vol. 5(1959年)
ホレス・シルヴァー『ソング・フォー・マイ・ファーザー』The Horace Silver Quintet / Song For My Father(1964年)
ハンク・モブレー『ディッピン』Hank Mobley / Dippin’(1966年)★
ボビー・ハッチャーソン『ハプニングス』Bobby Hutcherson / Happenings(1967年)★初SACD化

 

〈カッティングする前の音〉に近づいたSACD

昨年末の記事で言ったように、「SACDのDSD方式とは、人間の五感で感じられる空気の疎密波(気圧の波紋)としての音を途切れない連続した波として記録・再生できると言えます」。つまり、アナログマスターテープの音でもレコードの音でも、人間の耳に聞こえる音ならなんでも記録・再生できるパッケージがSACDです。

レコード会社主導ではなかなか作れない時代に、このタワレコ企画〈BLUE NOTE SA-CD HYBRID SELECTION〉の制作と販売が実現したことは素晴らしいのですが、マスタリングエンジニアのクレジットがありません。強いて言うならば、〈BLUE NOTE SA-CD HYBRID SELECTION〉の20枚は、当時のレコードが狙った音色でもなく、晩年のRVG自身のデジタルリマスターでもケヴィン・グレイのリマスターでもない音色です。CDには絶対に入り切らない音を収録した、そもそもRVG自身がこの名盤20枚の録音をした当時の1/4インチアナログマスターテープの〈カッティングする前のやわらかい音〉に一番近づいた音のSACDであると言えるかもしれません。詳しいデータがないので断言できませんが、そのような印象の音なのです。

 

〈音源が良くなければいい音にはならない〉というエソテリックの哲学

前述した通り、かつて70年代までは、レコード会社はオーディオメーカーの子会社という位置付けで、広告やブランドイメージ戦略でもハードとソフトの相乗効果を最大限有効に活用していたわけです。パッケージメディアがレコード、CD、SACDと変わっていくごとに、オーディオは(録音現場も)真空管からトランジスタ、FET、デジタルへと進化(退化も)しました。オーディオ技術もある意味、SACDが登場した2000年過ぎあたりが頂点で、CDが衰退すると、音楽や映画はストリーミングへ移行しながらパッケージが売れなくなりました。本来ならば、SACDフォーマットをコミットメントして立ち上げたソニーやフィリップスなどに頑張ってほしかったものですが、タワレコがリリースするタイトルもライセンス元と製造はユニバーサルです。

そんな中、日本を代表するハイエンドのオーディオメーカー、エソテリックでは、車の両輪に当たるハードとソフトの両方を作って販売しています。なんとSACDプレーヤーの入門機K-05XDは、メーカー希望小売価格1,045,000円(税込)です。

2015年、エソテリックの『Blue Note 6 Great Jazz』として『Sonny Rollins Vol. 2』、ジョン・コルトレーン『Blue Train』、ソニー・クラーク『Cool Struttin’』、キャノンボール・アダレイ&マイルス・デイヴィス『Somethin’ Else』、アート・ブレイキー&ザ・メッセンジャーズ『Moanin’』、ハービー・ハンコック『処女航海』の6枚がSACD Hybridで発売されました。プロデューサー大間知基彰氏の〈いかにオーディオ機器を良くしていっても、肝心の音源が良くないと決していい音にはならない〉というフィロソフィーは、ボクもまったく同感です。

同作は、ボクも80年代、特にアコースティックピアノなどクラシックなタッチのアナログレコードのカッティングなら一番に指名していた横浜JVC(当時)の杉本一家氏(2019年10月にご逝去されました)の遺作となってしまいましたが、素晴らしいSACDです(SOLD OUTで入手不可能)。この音は、現在の技術を駆使して、元の1/4インチアナログマスターテープよりもクリーンな音を作り出すことに成功しています。それは、アナログドメインだけでは不可能な音で、まるで当時デジタル録音が可能だったら、こんなに楽器が分離して演奏が細部まで見えていただろう、と思うような仕上がりなのです。例えるなら、オーディオマニアが一生を懸けた一番のセッティングで、その演奏を再現するのに成功したようなイメージ。

では、それはアメリカ盤のファーストプレス、オリジナルLP盤に記録されていたようなガッツのある音か?と言えば、別物です。物理的にアナログレコードにはできない、どんな音でも再現できるSACDのみで表現できる世界であり、マスターテープに録音されたミュージシャンの演奏が、2000年以降に進化したデジタル信号処理技術を駆使して確かに抽出された、誰も味わったことのない大吟醸のような音だと思いました。それと対極的なのはこのタワレコ企画20枚のSACD Hybridで、同じマスターテープに録音された音を決して過剰には磨き上げず、むしろ常温で平常心で安心して飲む味、とでも言えるかもしれません。

 

今こそ〈いい音のクラブ〉が必要だ!

前述した日本の伝統的な文化とも言えるジャズ喫茶は、そのオーディオシステムとマスターのこだわりについて、それだけで単行本がいくつもあります。こだわりのヴィンテージから最新のオーディオシステムまで、その店の提供する〈いい音〉は保証されているのです。ほぼすべてのジャズ喫茶には、レコード、CD、SACD、どれかのブルーノート名盤があります。

そして重要なのは、ブルーノート名盤といえば、これぞクラブDJのためのレコードなのです! 選曲とそのクラブで〈いい音〉が体験できるかが勝負です(笑)。ヒップホップが世界中で流行り出した頃、つまり70年代後半からは、クラブのPAシステムも進化して、そのクラブでかけるためだけのレコードのカッティングも流行り、ディスコブームもあり、〈いい音のクラブ〉で音楽とダンスが体験できる空間は、今よりも身近にありました。その場のお客さんに合わせた選曲が大事なのは言うまでもありませんが、そのクラブのスピーカーの音質が気持ちいいチューニングでないといけないのです。

この誌面を借りて世間に言っておきたいのは、〈いい音のクラブ〉! これが今は少ないのです。知り合いのオーガナイザー、ブッキング担当者、DJ、みんなが言います。今はほとんどの店がデジタルコンソールですから、(昔はそこまでできませんでしたが)スペック的にスピーカーの調整があっという間にできます。

 

〈SACDの復権〉イベントで試みる〈いい音〉のイコライジング

ボク自身はプロの録音/マスタリングエンジニアであり、オーディオマニア、オーディオ評論家の言っている意味がわからない時期が長かったのですが、最近、その文章が昔から大好きな(意見は絶対に合わないと思っていた)吉祥寺のジャズ喫茶の名店MEGの元店主でジャズ評論家の寺島靖国氏、友人でオーディオ評論家の山本浩司氏と、ある音のいいクラブで〈SACDの復権〉イベントを始めました。

実はその時、〈BLUE NOTE SA-CD HYBRID SELECTION〉から2024年9月発売の5枚をMidasのアナログコンソールでビシッとイコライジングして(写真)、しかもモノラルにして客入れ時のBGMにかけたのです。それは、まさに〈好きな音楽をより良い音で聞く〉ことであり、耳の肥えた来場者の評判もとても良かったのでした。

このイベントのお客さんは若者も多く、また同様のイベントを希望する方がほとんどでしたので、第3回でもモノラルにして客入れ時のBGMにかけようと思います。6月26日に代官山の晴れたら空に豆まいてにて、作曲家・日向敏文さんの『The Dark Night Rhapsodies』の発売を記念したトーク&リスニングセッションがあり、ボクが客入れ時のDJをやるのですが、リー・モーガン『The Sidewinder』をSACDで少し大きめな音でかけようと思います。

〈いい音〉のクラブで〈いい音楽〉をかけるのは楽しいのです。ボクは録音と並行して、80年代はよくライブのPA(FOH)やアーティストのツアーもやっていました。最初にやることはモニターのチューニングです。録音スタジオでもミュージシャンやクライアントのOKをもらうには、そこのモニターからプレイバックされる音が良くできないと仕事は来ません。僭越ながら、スピーカーのセッティングやクラブの音響調整は得意な仕事です。現在、映画館やクラブの音響設備はデジタルでシステムが組まれていることが多く、15分もあれば改善することができます。

さて、時は2025年、円安の影響もあり、外国人旅行者数が日本人海外旅行者数を上回るなど、インバウンドは急速に増加しています。中にはTOWER VINYLのようなレコード店やオーディオショップを下調べした上で回っている観光客もいるようです。なので、例えば、鴨川のほとりに体験型の現代版ジャズ喫茶(超音のいいクラブ)を作りたいですね。ボクが責任をもって〈いい音〉を作る音響のアドバイスはできますから。

 

ハンコックやショーター、ジャズを進化させた偉大な音楽家たち

〈BLUE NOTE SA-CD HYBRID SELECTION〉の20枚は、85年間のうち1957年から70年代までの短い期間から選ばれています。ディジー・ガレスピーやチャーリー・パーカーから、アート・ブレイキー、リー・モーガン、キャノンボール・アダレイ、マイルス・デイヴィス、ソニー・ロリンズ、ウェイン・ショーター……。この時期、メンバーは重なりながら、セッションのたびにそれまでにない新しいスタイルが登場しており、ビバップかファンクかといったジャンルは後付けですから、関係ありません。

表4に掲載されている当時のオリジナルの英語のライナーノーツを読んでいくと、ジャズがその時々でリアルタイムに社会背景にも反応していた様子が読み取れます。「ジャズ批評」の元編集長、原田和典氏の20枚それぞれの作品解説で当時の背景をご想像ください。

ハービー・ハンコックなんてエレクトリック化した時に賛否を呼び、“Rockit”ではヒップホップまで取り入れました。ハンコックの音楽は、大きなカテゴリーでは進化したジャズです。1965年のブルーノートの『処女航海』のような名盤を残しながら、メロディーメイカーとしても1969年の名曲“Tell Me A Bedtime Story”を書いており、現在もまだ進化しています!

ウェイン・ショーターも内面的な探求を続けてきた偉大な作曲家でした。2023年に亡くなってしまいましたが、ドラッグ(幻想)から離れていたのが長生きと常に作曲家として進化し続けた秘訣かもしれません。ジャズのソロやアドリブとは即興の作曲ですが、麻薬をやれば誰もがチャーリー・パーカーのように演奏できるわけはなく、しかし1940年代のニューヨークでは多くのミュージシャンが麻薬にやられていました。

リー・モーガンは18歳でディジー・ガレスピーのビッグバンドに参加。1958年にオーケストラが解散し、アート・ブレイキー&ザ・ジャズ・メッセンジャーズなどで活動しました。私生活では麻薬問題に苛まれ、最期は一回り年上の妻に拳銃で撃たれて33歳で悲劇の死を迎えたという、映画にもなった壮絶な人生を送りました。ジャズの世界では芸術的な創作と私生活の苦しみが交錯することが珍しくないため、それぞれのアーティストの物語は非常に興味深いものです。

ピアニストのソニー・クラークも、彼の音楽的才能にもかかわらず、麻薬問題に悩まされました。彼のキャリアは短命で、1963年に31歳で亡くなりました。アート・ブレイキーは、彼自身が麻薬に関与していたという話もありますが、数多くの若手ジャズミュージシャンを育てました。

マイルス・デイヴィスは、キャリアの初期および中期にヘロインやその他のドラッグに依存していたことが知られています。特に1950年代、中断や復活を繰り返しながら、しばしば麻薬の使用が彼の創作活動に影響を及ぼしました。1960年代後半に治療を受け、徐々に依存から脱却しましたが、彼の人生の中で麻薬問題は避けて通れないテーマとなっています。

キャノンボール・アダレイは、とてもプロフェッショナルなミュージシャンであり、長いキャリアを通じて多くの成功を収めました。当時のジャズ界には麻薬問題が広がっていたため、周囲の影響を受けた可能性はありますが、彼自身の人生においてはそれほど大きな問題ではなかったとされています。マイルス・デイヴィスが麻薬に悩まされていたのに対し、キャノンボール・アダレイはマイルスと組みながらも比較的安定した私生活を送っていたと考えられます。ハービー・ハンコックとウェイン・ショーターはお手本のような人格者で、現代社会にも適応することができました。

 

人生は有限、音楽を〈いい音〉で聴きませんか?

年末の記事で「年明けにリポートしましょう」と締めて今回寄稿するまで半年もかかってしまったのは、〈BLUE NOTE SA-CD HYBRID SELECTION〉の4回目の発売が遅れたのと、ボク自身が病院通いになってしまったためです。今の日本の社会では麻薬に溺れることはなくても、〈好きな音楽をより良い音で聞く〉ためには、とにかく健康第一です。

そして、ボクの場合は職業病ですが、いい楽曲のいい演奏、さらにそれが〈いい音〉でないと大変にストレスなのです。若い方たちは、ノイキャンヘッドホンさえあればストリーミングの圧縮された音でいくらでも聴ける、と思っているかもしれませんが、〈いくらでも〉というのはマジックワードで、あなたの残された時間は限られています。食事の回数、好きな曲を聴ける回数、どちらも有限です。なので、5分の曲を聴くにしても、鳥肌が立つような音で聴きたいと思いませんか? SACDと〈いい音のオーディオ(スピーカー)〉で、それは誰でも体験できるのです!

 

ブルーノートについてはこちらも参照ください!

①『ブルー・スピリッツ:ブルーノートの85年(Selected by Don Was)』(ユニバーサル

VARIOUS ARTISTS 『Blue Spirits: 85 Years Of Blue Note Records (Selected By Don Was)』 Blue Note/ユニバーサル(2024)

ブルーノート85年の歴史を振り返る、日本独自企画の決定盤2枚組ベストセレクション!

②「元祖コテコテ・デラックス:GROOVE, FUNK & SOUL」原田和典 著(ジャズ批評ブックス)
〈BLUE NOTE SA-CD HYBRID SELECTION〉20枚の作品解説を担当した「ジャズ批評」の元編集長、原田和典氏の著書。

③「改訂版 ブルーノート・コレクターズ・ガイド」小川隆夫 著(河出書房新社)
小川隆夫さんとは、近いうちにどこか〈いい音のクラブ〉で〈SACDの復権〉イベントを一緒にやりたいですね、と話しています。そして、もし叶うことなら、ブルーノート90周年のタイミングで、感受性の高い若い方向けの選曲と解説によるSACDとCDや、Tシャツ付きの本なんか出せたらいいですねえ、なんて思っています。このプロジェクトのスポンサーも募集しております。

④別冊ステレオサウンド「音楽Bar読本」武田昭彦 著(ステレオサウンド)

ステレオサウンド編集部 『音楽Bar読本』 ステレオサウンド(2025)

「ミュージック・バー/喫茶は日本独自の素晴らしい文化」「ミュージック・バーは聴き馴染んできたはずのレコードの気付かなかった側面を知るチャンスがある」とピーター・バラカンさんが語るインタビュー〈いい音楽を美味しく味わう〉が掲載されています。

6月26日の〈SACDの復権〉第3回の情報を発表した時点では、ステレオサウンド社の武田昭彦さんに登壇いただく予定だったのですが、5月末に58歳で急逝されました。心よりお悔やみ申し上げます。

リー・モーガン『The Sidewinder』のSACDで踊るふたりの上智大学OGたち

この本にも出てくる四谷駅前のジャズ喫茶いーぐるにジャズを〈いい音〉で聴けるので通っていることを、上智大学OGの若者ふたり(22歳と23歳)から聞きました。日本のジャズ評論家でもある店主の後藤雅洋さんご本人はおそらくご存知ないところでしょうが、ボクの妄想ではありません。若者たちの〈いい音〉を〈いい音のクラブ(現代のジャズ喫茶)〉へ探しに街へ出る旅は始まっています!

 


EVENT INFORMATION
Toshifumi Hinata「The Dark Night Rhapsodies
」発売記念Talk & Listening Session
2025年6月26日(水)東京・代官山 晴れたら空に豆まいて
開場/開演:18:30/19:15
出演:日向敏文/松山晋也/オノセイゲン(司会進行)
前売/当日:2,300円/2,800円(ともに+1ドリンク700円別途) ※予約フォームの備考やメールに〈Mikikiを見た〉と書くと500円引きになります!
電話番号:03-5456-8880
予約:http://haremame.com/reserve/
入場順:ご到着順
協力:エソテリック/Sony Music Labels/ALFA MUSIC/TASCAM
詳細:https://haremame.com/schedule/79411/

 

RELEASE INFORMATION
BLUE NOTE SA-CD HYBRID SELECTION
■本リリース最大の特徴
・タワーレコードオリジナル企画盤。完全生産限定盤。
・USオリジナルマスターテープよりトランスファーしたDSDを基に2024年最新リマスタリング
・CD層も新たにDSDマスターからPCM化
・第1弾はすべてステレオ音源
・解説:オーディオ&ヴィジュアル評論家 小原由夫(全タイトル共通)
      音楽ライター/ジャーナリスト 原田和典(作品解説)

 

第1弾

ART BLAKEY & THE JAZZ MESSENGERS 『モーニン<2024年リマスター><完全生産限定盤/タワーレコード限定>』 TOWER RECORDS/BLUE NOTE SACD HYBRID SELECTION(2024)

リリース日:2024年9月25日(水)
品番:PROZ-1138
価格:4,180円(税込)

 

BUD POWELL 『ザ・シーン・チェンジズ<2024年リマスター><完全生産限定盤/タワーレコード限定>』 TOWER RECORDS/BLUE NOTE SACD HYBRID SELECTION(2024)

リリース日:2024年9月25日(水)
​品番:PROZ-1139
価格:4,180円(税込)

 

CANNONBALL ADDERLEY 『サムシン・エルス<2024年リマスター><完全生産限定盤/タワーレコード限定>』 TOWER RECORDS/BLUE NOTE SACD HYBRID SELECTION(2024)

リリース日:2024年9月25日(水)
​品番:PROZ-1140
価格:4,180円(税込)

 

JOHN COLTRANE 『ブルー・トレイン<2024年リマスター><完全生産限定盤/タワーレコード限定>』 TOWER RECORDS/BLUE NOTE SACD HYBRID SELECTION(2024)

リリース日:2024年9月25日(水)
​品番:PROZ-1141
価格:4,180円(税込)

 

SONNY CLARK 『クール・ストラッティン<2024年リマスター><完全生産限定盤/タワーレコード限定>』 TOWER RECORDS/BLUE NOTE SACD HYBRID SELECTION(2024)

リリース日:2024年9月25日(水)
​品番:PROZ-1142
価格:4,180円(税込)

 

第2弾

LEE MORGAN 『ザ・サイドワインダー<2024年リマスター><完全生産限定盤/タワーレコード限定>』 TOWER RECORDS/BLUE NOTE SACD HYBRID SELECTION(2024)

リリース日:2024年10月23日(水)
​品番:PROZ-1143
価格:4,180円(税込)

 

HANK MOBLEY 『ディッピン<2024年リマスター><完全生産限定盤/タワーレコード限定>』 TOWER RECORDS/BLUE NOTE SACD HYBRID SELECTION(2024)

リリース日:2024年10月23日(水)
​品番:PROZ-1144
価格:4,180円(税込)

 

HORACE SILVER 『ソング・フォー・マイ・ファーザー<2024年リマスター><完全生産限定盤/タワーレコード限定>』 TOWER RECORDS/BLUE NOTE SACD HYBRID SELECTION(2024)

リリース日:2024年10月23日(水)
​品番:PROZ-1145
価格:4,180円(税込)

 

HERBIE HANCOCK 『処女航海<2024年リマスター><完全生産限定盤/タワーレコード限定>』 TOWER RECORDS/BLUE NOTE SACD HYBRID SELECTION(2024)

リリース日:2024年10月23日(水)
​品番:PROZ-1146
価格:4,180円(税込)

 

ERIC DOLPHY 『アウト・トゥ・ランチ<2024年リマスター><完全生産限定盤/タワーレコード限定>』 TOWER RECORDS/BLUE NOTE SACD HYBRID SELECTION(2024)

リリース日:2024年10月23日(水)
​品番:PROZ-1147
価格:4,180円(税込)

 

第3弾

SONNY ROLLINS 『ヴィレッジ・ヴァンガードの夜<2024年リマスター><完全限定生産盤/タワーレコード限定>』 TOWER RECORDS/BLUE NOTE SACD HYBRID SELECTION(2024)

リリース日:2024年11月20日(水)
​品番:PROZ-1148
価格:4,180円(税込)

 

KENNY BURRELL 『ミッドナイト・ブルー<2024年リマスター><完全限定生産盤/タワーレコード限定>』 TOWER RECORDS/BLUE NOTE SACD HYBRID SELECTION(2024)

リリース日:2024年11月20日(水)
​品番:PROZ-1149
価格:4,180円(税込)

 

HERBIE HANCOCK 『スピーク・ライク・ア・チャイルド<2024年リマスター><完全限定生産盤/タワーレコード限定>』 TOWER RECORDS/BLUE NOTE SACD HYBRID SELECTION(2024)

リリース日:2024年11月20日(水)
​品番:PROZ-1150
価格:4,180円(税込)

 

WAYNE SHORTER 『ジュジュ<2024年リマスター/世界初SACD化><完全限定生産盤/タワーレコード限定>』 TOWER RECORDS/BLUE NOTE SACD HYBRID SELECTION(2025)

リリース日:2025年1月29日(水)
​品番:PROZ-1151
価格:4,180円(税込)

 

BOBBY HUTCHERSON 『ハプニングス<2024年リマスター/世界初SACD化><完全限定生産盤/タワーレコード限定>』 TOWER RECORDS/BLUE NOTE SACD HYBRID SELECTION(2025)

リリース日:2025年1月29日(水)
​品番:PROZ-1152
価格:4,180円(税込)

 

第4弾

ART BLAKEY & THE JAZZ MESSENGERS 『モザイク<2025年リマスター/世界初SACD化><完全限定生産盤/タワーレコード限定>』 TOWER RECORDS/BLUE NOTE SACD HYBRID SELECTION(2025)

リリース日:2025年3月19日(水)
​品番:PROZ-1153
価格:4,180円(税込)

 

SONNY ROLLINS 『ニュークス・タイム<2025年リマスター/世界初SACD化><完全限定生産盤/タワーレコード限定>』 TOWER RECORDS/BLUE NOTE SACD HYBRID SELECTION(2025)

リリース日:2025年3月19日(水)
​品番:PROZ-1154
価格:4,180円(税込)

 

LEE MORGAN 『リー・モーガン Vol.3<2025年リマスター/世界初SACD化><完全限定生産盤/タワーレコード限定>』 TOWER RECORDS/BLUE NOTE SACD HYBRID SELECTION(2025)

リリース日:2025年3月19日(水)
​品番:PROZ-1155
価格:4,180円(税込)

 

LEE MORGAN 『アス・スリー<2025年リマスター/世界初SACD化><完全限定生産盤/タワーレコード限定>』 TOWER RECORDS/BLUE NOTE SACD HYBRID SELECTION(2025)

リリース日:2025年3月19日(水)
​品番:PROZ-1156
価格:4,180円(税込)

 

JACKIE McLEAN 『デモンズ・ダンス<2025年リマスター/世界初SACD化><完全限定生産盤/タワーレコード限定>』 TOWER RECORDS/BLUE NOTE SACD HYBRID SELECTION(2025)

リリース日:2025年3月19日(水)
​品番:PROZ-1157
価格:4,180円(税込)

 


PROFILE: SEIGEN ONO
1978~1980年、老舗の録音スタジオ、音響ハウスに在籍(映写係)。その後、フリーランスの録音/ミキシング/マスタリングエンジニアとしてジョン・ゾーン、マーク・リボー、アート・リンゼイ、ビル・フリゼール、ラウンジ・リザーズ、オスカー・ピーターソン、キース・ジャレット、マイルス・デイヴィス、キング・クリムゾン、ジョー・ジャクソン、デヴィッド・シルヴィアン、スティーブ・ジャンセン、渡辺香津美、三宅純、ヒカシユー、青葉市子、加藤和彦など多数のアーティストのプロジェクト、清水靖晃『案山子』(1982年)、渡辺貞夫『パーカーズ・ムード』(1985年)と『ELIS』(1988年)、坂本龍一『戦場のメリークリスマス』(1984年)といった作品に参加。近年ではヴィム・ヴェンダースBOX、「ニュー・シネマ・パラダイス」ほか映画のBlu-rayの音声トラックのリマスタリングも話題に。一方で、アーティストとして1984年にJVCよりデビュー。1987年に日本人で初めて英ヴァージンと契約。スイスのモントルー・ジャズ・フェスティバルへ4回に出演。アルバム『COMME des GARÇONS SEIGEN ONO』が2019年度ADC賞でグランプリを受賞。
オフィシャルサイト:https://saidera.co.jp/seigen.html