祝60歳! でも、悪ガキの音楽=ロックンロールに赤いちゃんちゃんこは似合わないぜ!!
生誕60年、ついにロックンロールも還暦か。定年? 爺さん? バカを言っちゃあいけません。ロックンロールは常に現役! いつだって青春! フォーエヴァー・ヤング!……と、オッサンをいささか血圧上がり気味にさせる、ソニー、ユニバーサル、ワーナーの3社合同企画によるロックンロール60周年記念コンピ〈Let It Rock!: Rock 'N' Roll 60th Anniversary〉がこのたび登場した。これは映画「暴力教室」の主題歌としてロックンロールが社会現象となるきっかけになった、ビル・ヘイリー“Rock Around The Clock”の全米チャートNo.1ヒットの年=55年を基点に、ビートルズが世界を席巻する63年までの楽曲を、メーカーごとに厳選した50曲入り2枚組×3タイトルの大ヴォリューム企画である。
内容は百花繚乱。それぞれに振れ幅は大きいのだが、チェス、モータウン、キング、スペシャルティといったブラック・インディー系を押さえている〈Universal Music Edition〉は、チャック・ベリーとジェイムズ・ブラウンとリトル・リチャードとマーヴェレッツが同居しているという物凄い事態だし、アトランティックなどを有する〈Warner Music Edition〉はドゥワップ~リズム&ブルースも充実。RCAやコロムビア音源を中心とした〈Sony Music Edition〉はオールディーズ・ポップス系を中心にラインナップしていて……。つまりゴリゴリのブラック・ロックンロールから甘々のガールズ・ポップスまでの波状攻撃なのだ。そのなかで新たな出会いも待っているはず。王道にハズレなし!