2010年に解散したシンプリー・レッドだったが、結成30周年ツアーを行うべく、ここに復活。バンドであることの意味をミック・ハックネルが改めて自身に問うたところ、にわかにインスピレーションが湧いてきて新曲が次々に生まれ、こうしてアルバムにまとまったそうだ。鈴木賢司を含む解散時のメンバーで録音された8年ぶりの本作は、まずハックネルの手による楽曲の充実度が素晴らしい。このバンドらしい優雅さや柔らかさが自然とメロディーに反映されているのだ。わけてもオーケストラによる流麗なイントロからうっとりさせられる表題曲や、バリー・ホワイトを想起させる“The Ghost Of Love”が絶品。ハックネルが伸び伸びと気持ち良さそうに歌っているのがとても嬉しい。
結成30周年ツアーで復活したシンプリー・レッド、優雅さや柔らかさが反映されたミック・ハックネル製曲が素晴らしい8年ぶりアルバム
EastWest/ワーナー