“Versace”や“Fight Night”のスマッシュ・ヒットによって、一躍アトランタ産トラップ・ホップのニュー・スタイルを提示したミーゴス。ミックステープを再構成して一般リリースした昨年の『No Label II』を前フリに、ようやく正式なファースト・アルバムがリリースされた。流石にデビュー時ほどの波及力はないとはいえヒットした“One Time”をはじめとするトラック群はどれも強力で、馴染みのゼイトーヴェンを中心に今回はオノラブル・C・ノートも半数ほどのプロデュースを担当。ゲストはこの手のラッパーとのコラボが本当にハマるクリス・ブラウン、そしてヤング・サグズの2名のみで、独特の毒々しいバウンス感を湛えたトリオの語り口そのものをズルズルと押し出してくる作りも潔い。これは当然マストで。