ワッズ率いるフランスのレーベルから登場したティム・ジョーンズのソロ・アルバム。本人は普通にスムースな歌唱で酔わせるスマートなR&Bシンガーだが、みずからチューブをくわえる後見人のワッズをはじめ、ウィンフリーやピーウィーの参加もあって半数以上の楽曲がトークボックスを絡めたメロディアスな逸品に!
昨年は自身のレーベルからアルバムを発表したオハイオのプロデューサー/トークボクサーで、こちらの新作は上のティム・ジョーンズと同じフォンクファーザーズ産となったもの。多様なビート制作やノーマルな歌唱もスマートにこなす器用な人だけに、ザッピーな味わいにこだわらない独自のファンクネスを響かせる。
日本でオハイオ・ファンクを推進する女傑トークボクサーの最新作。これまでも元ザップのグレッグ・ジャクソンやブーツィー・コリンズを作品に招いてきた彼女だが、今回はこれまた元ザップのボビー・グローヴァーを大フィーチャーしているのが凄い。ツボを弁えつつ歌に個性を見せる本人のプレイの良さは言わずもがな。
過日の来日にも合わせて限定リリースされたEPは、ザップ名義だと実に13年ぶりとなる楽曲集! 現在はレスター・トラウトマン親子が主導していて、曲数の少なさもあって当然トークボックス的な快感は過去の名盤を凌ぐものではない。ブーツィー参加曲のほか、ロジャー最初期の録音となるレアな66年のシングル音源も聴きもの。