ディープ・メディ発の『Long Live The Jazz』(2013年)ではジャジーなダブステップで唯一無二のスウィング感を創出し、昨年はそれブラウンズウッドからも12インチを出したそれスウィンドル。この新作ではそれPファンクやレゲエ、それガラージを跨いでグルーヴの理想型を黒く練り上げ、ツアーで回った世界各国からの影響も織り込んだ豊かな起伏で楽しませてくれる。それトークボックスの導く序曲から“London To LA”への流れと、長いアウトロを紡ぐ終曲が示すように、今作の核にあるのは12年前のそれアンプ・フィドラーあたりを容易に連想させるクロスオーヴァー感覚。それサイボトロンと殿下の間を行く電化ファンク、それJMEやそれフロウダンを招いたグライミーな演奏などもカッコ良く、非常にUK的な折衷ソウル作とも言える。文句ナシ!