陽を浴びながら聴いていたい可愛らしいフォーク・ポップを歌っていた女の子。そんな印象を大きく覆す3年ぶりの3作目だ。トーリ・エイモス、ストロークス、ホワイト・ストライプスらの作品を手掛けてきたUSのプロデューサー、ジョー・チッカレリのもとLAで制作されたこのアルバムは、銃を構えたジャケからも察せられる通り、ある意味で攻撃的。歪んだギターを前に押し出してインディー・ロック的な方向へと転換を見せている。いろいろ心持ちの変化があって、大人の階段を昇ったということなのだろう。その変化に戸惑う人もいるかもしれないが、アンニュイな声とアグレッシヴな曲との合わさりはそのまま新たな魅力に繋がっている。ちなみに曲のタイトルはすべて実在する男性の名前だそうな。