全国のタワーレコードのスタッフが、己の〈耳〉と〈直感〉だけを基準に世間で話題になる前のアーティストの作品をピックアップし、全店的なプッシュへと繋げる企画〈タワレコメン〉。これまで、SuchmosやD.A.N.、WONK、洋楽ではカイゴやホイットニー、レモン・ツイッグスといった現行シーンの最前線で活躍するアクトをいち早く発掘しており、現在は月1回のペースでオススメのアイテムを紹介しています。Mikikiでは、そんなタワレコメンの選定会議に潜入し、作品の魅力を視聴コンテンツと共にお伝えする特集を連載中! 今回は11月度の邦楽編を速報レポート!!
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タワーレコード新宿店にて行われたタワレコメンの会議。邦楽担当の腕利きバイヤーたちがオススメのアイテムを持ち寄り、会議室へ集まります。今回も何百タイトルという新作のなかから選ばれた、計8タイトルの音源を聴き比べ、熱い議論の末にタワレコメン・アイテムを絞り込みました。厳しい予選を勝ち抜いたのは……以下の4タイトル!!
★2016年11月度〈タワレコメン〉邦楽編:選出アイテム
yahyelの『Flesh & Blood』が3店舗からの推薦を受けタワレコメンに! 今年の〈フジロック〉でのライヴも評判を呼んだ5人組のファースト・アルバムで、美しいファルセットと重たい低音を自在に行き来する歌声が、ダブステップ以降のトリッキーかつ美麗なサウンドに交わり、フューチャリスティックなR&Bを奏でています。今作のマスタリングは、ジェイムズ・ブレイクやアルカなどを手掛けてきたマット・コルトンが担当しており、推薦バイヤーも〈D.A.N.のファンからマウント・キンビーやFKAツイッグスのリスナーまで洋邦問わずにオススメできる世界水準の音!〉と絶賛していました。
続いて、こちらも3店舗が候補に挙げていたラブリーサマーちゃんの『LSC』。 宅録音源をインターネットに公開したことで話題を集め、tofubeats“ディスコの神様”へのコーラス参加や泉まくらとのコラボなどポップ・シーンで存在感を高めてきたシンガー・ソングライターの初作です。キュートなエレポップからエモーショナルなギター・ロックまで幅広い楽曲が収録された『LSC』は、彼女の第一期集大成と言えるのでは。個人的には、甘酸っぱい歌声とシンプルさ極めた青色ジャケットにスーパーカーの『スリーアウトチェンジ』(98年)を思い出しました。
次は、メロコア界の異端児と騒がれているヤバイTシャツ屋さんのファースト・アルバム『We love Tank-top』。バンド名とアルバム・タイトルの矛盾にいきなり〈ん?〉となりますが、バイオグラフィーにも〈3人組ガールズテクノポップユニット〉〈50代女性をターゲットに活動中〉など〈んなわけあるかい!〉とツッコミたくなるフレーズが盛りだくさん。パリピへの羨望や猫飼いたい願望といったストレートな衝動を込めた、ハイテンションなパンク・サウンドがいまキッズを虜にしており、ライヴサーキットやフェスへの出演では軒並み入場規制がかかるほど人気が高まっているようです!
最後は、福岡を拠点に活動する4人組、ポルカドットスティングレイの『骨抜きE.P.』。今作が初の全国流通盤となり、女性ヴォーカリスト・雫 のコケティッシュな魅力を活かしたキャッチーでダンサブルなギター・ロック・サウンドが注目され、すでに多くのブログやまとめサイトでも熱狂的に採り上げられています。配信限定でリリースしたシングル“テレキャスター・ストライプ”のミュージック・ビデオは、YouTubeで再生回数130万回を超え、推薦バイヤーも〈このタイミングで推さなくてどうする!〉と声を強めていました。
11月度の選考を勝ち抜いたのは上記の4作品! ラブリーサマーちゃんとヤバイTシャツ屋さんは11月2日、ポルカドットスティングレイは11月9日、yahyelは11月23日のリリース予定です。入荷状況は店舗により異なりますので、気になる方はお近くのショップへお問い合わせください。次回は2016年12月度のレポートをお届けしますので、お楽しみに!