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私たちが東京パフォーマンスドールだ!

 結成から3年半。東京パフォーマンスドールのファースト・アルバム『WE ARE TPD』が、ついにリリースされました! これまでに5枚のシングル(うち2枚は2016年)を発表してきたものの、活動は〈ダンスサミット〉と呼ばれるノンMCでノンストップのパフォーマンスによる定期公演などライヴ活動がメインということで、ステージでのみで披露してきたオリジナル楽曲も多かったTPD。それゆえに、今回のパッケージはメンバー自身にとってもファンにとっても待ち遠しかったことでしょう。

東京パフォーマンスドール WE ARE TPD エピック(2017)

 デビュー・シングル“BRAND NEW STORY”や、ライヴでも未発表の“ナガレボシ”を含むオリジナル楽曲のみで構成された1CDの通常盤を軸に、2CD仕様の形態を合わせるとトータル50曲のヴォリュームとなっている本作。“ダイヤモンドは傷つかない”などライヴで歌い継いできた先代TPDのカヴァーもガッツリと収録し、曲順が実際のライヴのセットリストに近い並びになっていたりもするので、通して聴けばライヴ会場に向かいたくなること必至のエンターテイメントを体感できるアルバムになっています! 2月末からの東名阪ツアーを経て、3月にはグループ史上最大キャパの中野サンプラザでワンマン公演! こちらも俄然楽しみになってくるってもんです! *ピ~ス!久保田


 

西恵利香
さらに情感を深めた歌声――麗しの新作がついに登場!

 前年の名作『LISTEN UP』収録曲の、各界のクリエイターたちによるリミックス集『re:LISTEN UP』を9月に発表した西恵利香の2016年。クラブ・シーンの重鎮、木村コウがプロデュースを担った同作は、プログレ・ハウス系の大物を中心に、以前から絡みのあった松井寛、福岡の俊英SHiNTA、ヒップホップ方面からEnjoy Music Club、ファンク・バンドのTHE BASSONSも駆けつけた豪華な内容でした。とはいえ、新曲を……と思っていたら、新年早々に最新ミニ・アルバム『penetration』が到着です!

西恵利香 penetration SHININGWILL(2017)

 今回は松井寛が編曲を担当したオリジナル4曲に、SHiNTAと木村コウの各リミックスを加えた6曲入りの構成。オリジナル曲ではAwesome City Clubモリシーがギターを担当しており、軽快ながらも哀愁を帯びた冒頭曲“モノクロ”からファンキーな演奏に乗せたヴォーカルの伸びやかさは絶好調です。その魅力はフュージョン味の“情熱アンドゥ”でも絶妙にしなやか。そんな彼女の〈らしさ〉が全開になるのは、心を込めて歌われるスロウ“あなたへのエール”、そして彼女自身が作詞した快いミディアムのジャズ・ファンク“夕日”でしょう(赤木りえのフルートも良い!)。そろそろガツンとフル・アルバムが聴きたいと思うのは毎度のことながら――西恵利香の歌でしか作れない世界は確かにここにあります! *出嶌孝次

 

ひめキュンフルーツ缶
頼もしいバンドたちとのコラボ作がドロップ!!!!!

 昨年のアルバム『天国ギミック』からの活動を〈第2章〉と謳い、みずからの士気をぐっと高めてきたひめキュンフルーツ缶。言葉通りその後のツアーでは、信条とするパワフルさだけではなく、〈聴かせる〉〈見せる〉面の意識をより高めたステージを展開。9月のシングル“伊予魂乙女節”を書き下ろした怒髪天と組んだひめキュン蝦夷乃無頼缶としてのツアーでも圧倒的なパフォーマンスを観せ、確実にワンステップ上がった新章を記し続けてきました。

ひめキュンフルーツ缶 脳天ドロップ~Present For HIMEKYUN~ 徳間ジャパン(2017)

 そんななか届けられたミニ・アルバム『脳天ドロップ~Present For HIMEKYUN~』もまた、頼もしすぎる内容! 収められた9曲はすべてバンドとのコラボレーションで、アルカラのカヴァー“トロピカルおばあちゃん~ばーばばばぁ~”以外はすべて書き下ろし。参加アーティストとして名を連ねているのは、ドラマチックアラスカガガガSPLUNKHEAD挫・人間かりゆし58筋肉少女帯人間椅子ねごとといった面々で、河野穂乃花の愛らしいヴォーカルが聴けるソロ曲“ハヤオ”(制作は挫・人間)や、筋肉少女帯によるシンフォニック・パンク“Wake up!眠りひめ”、沙田瑞紀(ねごと)製のハートフルなロック・ナンバー“Life Is All Right!”などなど、熱量の高いバンド・サウンドを軸にしながら、ひめキュンの懐をグググッと深めた一作になっていますよ! *ピ~ス!久保田

ひめキュンフルーツ缶の2016年作品。