ロン&ラッセルのメイル兄弟による伝説のバンド、スパークスがついに帰還! およそ8年ぶりとなる『Hippopotamus』が9月8日にリリース決定し、タイトル曲のミュージック・ビデオが公開された。

SPARKS Hippopotamus BMG/HOSTESS(2017)

ロン&ラッセルのメイル兄弟が前進バンドのハーフネルソンを結成したのが68年のこと。もうすぐ活動歴50周年を迎えようとしているスパークスは、『Kimono My House』(74年)や『No. 1 In Heaven』(79年)といった代表作を中心に、先鋭的かつユーモラスな作風で支持を集めてきた。さらに一昨年にはフランツ・フェルディナンドとのコラボ・バンド、FFSを結成してアルバムもリリース。同年8月に開催された〈HOSTESS CLUB ALL-NIGHTER〉に出演した際に、両者のヒット曲を交えながら最高のステージを披露していたのも記憶に新しいところだ。

ラッセルの声とロンのキーボードのみで行われたツアーのライヴ盤『Two Hands, One Mouth: Live In Europe』(2013年)もあったが、今回の『Hippopotamus』は、スウェーデンの映画監督、イングマール・ベルイマンを題材にしたミュージカル・アルバム『Seduction Of Ingmar Bergman』(2009年)以来のオリジナル作となる。上掲のタイトル曲を聴く限り、『Lil' Beethoven』(2002年)から『Exotic Creatures Of The Deep』(2008年)まで連なるオーケストラル・ポップ路線はさらに研ぎ澄まされているようで、曲中盤からのファニーな展開には頬が緩んでしまう。本人たちも登場するキュートなアニメや、ラッセルの68歳とは思えぬハイトーンにも注目!

21世紀以降の代表曲といえばこれ! 2006年作『Hello Young Lovers』収録曲“Dick Around”