個人的にいろんなことがありまして、すっかり更新が滞ってしまいました…。いや、言い訳です。すみません。ということで、最近もまた気になるバンドがいくつかございますので、ご紹介をさせていただければと!
近年、fesなどを見ていると、ロックバンドは相変わらず元気いっぱいで沢山出演しているのですが、その他にかなりジャズに寄ったバンド、しかも大所帯のグループが増えてきたように思います。昔だとスカパラとソイルで独占されていた感がありますが、ここに来て本当に観ていて楽しい、もしくは一生懸命ついていかないと置いて行かれる(笑)グループなんかもあって、バラエティに富んでおります。
まずは、大御所の貫録、類まれなセンスと知性を兼ね備えつつも常に新規性を失わない活動が魅力の菊地成孔氏率いるDCPRG。
このグループは本当にすごい! 秩序と破壊が交錯するステージは、寸分たりとも油断できず。複雑なポリリズムなどを平気で取り入れてたりするもんだから、細かくカウントとってノろうとしても逆に難しく、〈木を見ず、森を見る〉感覚で緩やかにグルーヴに身を任せると逆にノレるという。非常に高度な音楽をサラッとやってのける達人集団ですよね。以前、フジロックで拝見したときは、もうそのパワーに押されっぱなしで、気が付けばステージが終ってしまっていた感覚。これはいつかリベンジしないと思っております。
お次は、4月にニューアルバムを出した、ケイタイモ/bass(ATOM ON SPHERE、ex.BEAT CRUSADERS)率いるWUJA BIN BIN。
ベーシストがリーダーのホーンセクションが入ったバンドというと故ジャコ・パストリアスのワード・オブ・マウス・バンドなどが連想されますが、もちろん音楽性がドンズバってわけではありません。ただ個人的にはそれに匹敵する創造性が感じられます。まずは楽曲のバラエティが多岐に渡ること。ただ1曲聞いてこのバンドを理解するのは難しい。しかし、不思議なことに全編通して聴けば、しっかりとしたカラーが感じられる。サーカスを音楽で表現するとこんな感じなんじゃないかなぁ。出し物はそれぞれあるんだけど、同じ小屋の中に納まっていて、そこには笑顔も溢れているんだけど、どっか悲哀も感じたりする。とても表情の豊かなバンドですね。ライブは本当に雰囲気もよい。ぜひ生で見てほしいバンドです。メンバーも強者揃いですから! 6月8日(日)にはタワーレコード渋谷店で観覧フリーのインストアがあります。詳細はこちらからどうぞ。
余談ですが、ケイタイモさんのベース、スタインバーガーXL-2(しかも白!)。フレットレスなんですが、音が気持ち良くて…。欲しくなったことは言うまでもありません(笑)。
そして生で観てほしいバンドがもう一つ。関西の若手バンド、カルメラ。
先日、初めてライブを観ましたが、まぁ元気! 若いって素晴らしい。私が観たステージは狭いハコだったこともありますが、暴れる暴れる(笑)。それでいて演奏はしっかりしてますねぇ。多分、オーセンティックなジャズ、そしてクラブジャズやデスジャズ、スカやレゲエなどをしっかりと消化してきたバンドなんだと思います。本当に演奏が上手い。関西のミュージシャンって何で上手いんだろう(笑)。昔からジャズ系は強い土地ですが、このバンドもきちんとそんなDNAが受け継がれているような気がします。きっとスカパラなんかと比べられることも多いんじゃないかと思いますが、音楽の幅的にはさらに広いし、ちゃんとジャズを感じられるそれぞれのソロも秀逸でした。バンドとしてキャリアを積めば、きっとこのバンドの時代がくるんじゃないかな。メンバーに華もあるし、このままの勢いで頑張ってほしいと思いましたよ!
こういった大所帯のバンドって、やっぱり小編成にはない音の厚み、迫力、それを引いたときに現れる骨の太さみたいなものが感じられて、個人的には大好物です。こういうバンドばっかり集めて、fesしたいかも(笑)。