3人体制になっての2作目は、ソングライター松本素生の本質にあるソウル、R&B、ブルースなどのディープな感覚を、エレクトロ・ポップとパワフルなギター・ロックを併用して大胆に表現した作品だ。分離の良い現代的なロックとは真逆の音だが、混沌の中で煌めく美しいメロディーと包容力のある歌声、青春を諦めきれない年代の哀歓をリアルに描く言葉がいい。音はまったく違うが、デビュー当時と同じ切実さが胸を打つ。