切々と言葉を紡ぎ、囁き、呟き、時に早口でまくしたて、親密な歌い口とアコースティック・ギターの弾き語りにより自身の内外で起こる物語やそこに生まれる感情を、聴き手の心かあるいはどこかの奥深いところに染み込ませる現代のシャンソン/フォーク・シンガー、カミーユ・アルドゥアンの初作。印象的なブルーの髪が彼女の世界観を表しているようだ。歌声はザーズを彷彿とさせ、詩的な言語感覚はジャック・ブレルと共鳴する。そしてカミーユのフランス語はとても美しい。タイトル・トラックにはフェイバリットに挙げるデヴェンドラ・バンハートの影響も垣間見える。