フランス大統領夫人としての務めを終えた歌姫が、デヴィッド・フォスターの助力を得てカヴァー集を発表。彼女が愛した曲ばかりを選んでいるとのことで、スタンダードと共にアバやAC/DCらのヒットも並び、シックなワルツに衣替えしたルー・リード“A Perfect Day”やスウィンギーなクラッシュ“Jimmy Jazz”など、軽妙洒脱なドラマが展開されていく。ウィリー・ネルソンとのウィットに富んだデュエットもあり。

 


カーラのライヴを観てベタ惚れした大御所プロデューサー、デヴィッド・フォスターが〈世界にカーラの歌声を!〉的な熱いノリで英語詞アルバムを提案。英語が得意でないと難色を示すカーラに何でも好きな曲を歌っていいよと無類の音楽好きなシンガー魂に火をつけ説得、みたいな流れで出来た新作はカヴァー・アルバム。デペッシュ・モード、ストーンズ、アバ、AC/DC、クラッシュから映画「ティファニーで朝食を」の“ムーン・リバー”までと幅広いがタイトルにもなってるように物憂げで低めのハスキー・ヴォイスで囁くように歌われるとどんな曲でもフレンチ・タッチになってしまうところがさすがカーラ。