ウェイン・ショーター、ノラ・ジョーンズからジョニ・ミッチェルまでジャンルを問わず大物からの信頼厚い天才ドラマー率いるフェロウシップ、3年ぶりの新作は〈光と影〉がテーマ。歴史的ヴェニューにてライヴ形式で録音された本作は相棒のピアニスト、ジョン・カワードとの共同プロデュースにより、これまで以上に作編曲センスが光る。アメリカーナかつサッドコア的構成でシカゴ音響派にも通じる音楽性を保ちながらも夜の帳を落とした様に、墨汁の一滴の様に静かにジワジワと沁み、丁寧にグルーヴを繰り広げる。と思いきや、気付けば醒めている白昼夢でもある。それは昼と夜の隙間を縫う美しい音楽。