CDで聴けるkiLLaのディスコグラフィー
フィジカルでのフル・アルバムこそ今回の『GENESIS』が最初の一枚となるが、kiLLaの歩みとディスコグラフィーにはもちろんそれ以上の厚みがある。当時diZZyと綴っていたYDIZZYが6曲入りのフリー音源『Syndrome』を公開したのは2015年。同年にはChaki Zuluの仕切るYENTOWN“Seven Sinners”にdiZZyとKEPHAが名を連ねていたこともあり、当初のkiLLaはYENTOWNと構成員の重なる近い組織と目されていたものだ。2016年にはChaki Zuluを経由した縁もあってYDIZZYがANARCHY“NO FEAR”に客演。KEPHAはkZmと共にBCDMGのアルバムで“Poser”を披露してもいる。同じ年にはYDIZZYのフリー作品『Syndrome II』が登場し、全曲をNo Flowerが手掛けたクルー名義の初EP『kiLLa EP vol.1』、BLAISEのフリー作品『SQUAD』も続いて、kiLLaはクルー独自の純度をいっそう高めていくこととなった。
そして2017年のラッシュだ。YDIZZYは『Syndrome III』を初のセル音源として発表した後、全編をChaki Zuluと制作した初のCD作品『DIZZiNESS』をドロップ。ここでkiLLaのカラーとはまた異なる多彩なスタイルのサウンドを披露した後、ダメ押し的に『Syndrome IV』も残している。一方のクルー名義では、“kiLLaに気をつけな”を含む『kiLLa vol.2 Summer』を夏に発表し、そのわずか2か月後に第3弾の『kiLLa EP vol.3 F.O.E.(Family Over Everything)』をフィジカルで投下。それと同時リリースされたのがArjunaのスタイリッシュなソロ作『Lord Shaka』であった。
……と、足掛け3年ながらもすでに中身は濃厚すぎる。今回の『GENESIS』で幕を開けた2018年も、kiLLaに気をつけておくのは当然なのだ。 *出嶌孝次