田島ハルコやにゃにゃんがプーらの作品を発表しているレーベル、DANGBOORURECORD(ダンボールレコード)が、コンピレーション・アルバム『BE QUIET』を投げ銭でリリースした。

本作のテーマは〈作者の生活する場所の音が(少し)聞こえるアルバム〉。Bandcampページに掲げられたコンセプトを引用しよう。

作曲者の生活する場所の音が少し聞こえる曲を作ることをテーマにしたコンピレーションアルバムです。 
レーベルの主催がこのテーマで作曲してほしいと思った方々にお願いしてこのアルバムは出来ました。 
すべての曲にフィールド・レコーディングの要素がありながらポップな仕上がりになったことは素晴らしい出来事だと思います。 
口をふさがれたせいで生まれた静けさから出てくる音と、自らの意思で作った静寂から湧き出る音は違うもののはずです。 
静かな場所で、喧騒の中で、小さな音で、大きな音でお楽しみください。 

それぞれ解釈は異なるものの、参加アーティストは自身の楽曲で生活音をサンプリングしたり、フィールド・レコーディングを取り入れているようだ。

田島ハルコの提供曲はトラップを意識した(?)ラップ・ソング“なにもしてない”。エレファントノイズカシマシのメンバーである剤電 -Zie-は、DIR EN GREYの“Different Sense”をアヴァンギャルドにカヴァー。さとうもかの『Lukewarm』にも参加していた山田光は、hikaru yamaha名義でミナス新派のサウンドにも通じる“重力の里”を披露。慕情tracksの主宰者・tamao ninomiyaは、“I miss you so 2”で崩壊寸前のローファイ・サウンドを聴かせる(サラミ・ローズ・ジョー・ルイス“i miss you so”へのアンサー・ソング?)。

なお、「レーベル主催者がこのアルバムが後に通称〈地盤〉(あぶらだこの〈青盤〉や〈亀盤〉のように)と呼ばれるようにしてほしいという無茶な要求をしたにもかかわらず、それに応える素晴らしいジャケットを提供してくれた」という『BE QUIET』のアートワークは、気鋭の画家、あめのいちによるもの。批評家・黒瀬陽平主催の〈現代美術ヤミ市〉に参加するなど、注目を集めつつあるアーティストだ。

また、本作のリリース・パーティーが10月27日(土)に東京・下北沢THREEにて、11月3日(土)に大久保ひかりのうまにて開催される。詳細については続報を待ちたい。