島根・出雲のレーベル、Local Visionsからwai wai music resortのEP『WWMR 1』がリリースされた。

『WWMR 1』は、Local Visions設立1周年記念コンピレーション『Oneironaut』に続く2019年第4弾リリース。wai wai music resortはその『Oneironaut』にも楽曲を提供していたが、本作はバンドにとって初めての音源集となる。

大阪で活動するwai wai music resortは、Lisa(ヴォーカル/シンセサイザー)とエブリデ(コーラス/ピアノ/エレクトリック・ピアノ/パーカッション/プログラミング/アート・ディレクション)という2人の兄妹からなる〈ポップ音楽デュオ〉。筆者にとっては、関西の友人たちがよく彼女たちの名前を口にするのを聞いていたので(バンド名の秀逸さというのもおそらくポイント)、かねてからディープな音楽ファンが注目していたバンドという印象だ。なので、本作は待望のファーストEPだと言っていいだろう。

6曲入りの『WWMR 1』には、バンド名に表れているようなフィクショナルでエキゾチックなリゾート感覚や〈観光音楽〉、モンド・ミュージック的なツイストが加わったチルなムードが充満している。それと同時に、ゆったりとしたBPMやギロ、コンガなどのパーカッションの音には、坂本慎太郎の『ナマで踊ろう』(2014年)にも似た気怠い、諦めきったディストピア・フィーリングも……。また、フォークとシティ・ポップの狭間にあるような脱力したデュエットも実にユニーク。ラジオを模した作品構成にも注目すべきだろう。

クレジットによれば、レコーディングは大阪・帝塚山のプライヴェート・スタジオ〈bed room seasick〉で行われたとのこと。またカヴァー・アートの刺繍は、イラストレーター/雑貨デザイナーのエモちゃんによる作品だ。

なおwai wai music resortは、4月21日(日)に京都METROでLocal Visionsとlightmellowbuが共同開催するイヴェント〈Yu-Koh α版〉にも出演。〈Yu-Koh α版〉には他にもLocal VisionsからはTsudio StudioTenma TenmaSNJOpool$ideGimgigamfeather shuttles foreverが、lightmellowbuからはDJとトークでハタ、INDGMSK、thaithefish、バルベースが出演する。Local Visionsとlightmellowbuの本気度がうかがえる豪華で濃いラインナップのイヴェントとなっているので、関西近郊の方はぜひこの日曜日に京都METROへ足を運んでいただきたい。

 


Live Information
Yu-Koh α版

4月21日(日)京都メトロ
開場/開演:14:00
終演:20:00

出演
Local Visions(ライヴ):Tsudio Studio/Tenma Tenma/SNJO/pool$ide/Gimgigam/feather shuttles forever/wai wai music resort
Light Mellow部(DJ/トーク):ハタ/INDGMSK/thaithefish/バルベース