ドラムスにイトケンが加わっての3作目。多様な音楽的ヴォキャブラリーを擁する彼らだが、本作ではシティー・ポップ~AOR志向を強く押し出しており、管楽器や鍵盤がリゾート感を演出する楽曲の数々は、初期キリンジにトロピカルな色彩をまぶしたような趣が。目くるめく展開を続ける“マンダリンブルー”のスリリングなアンサンブルが素晴らしい。フォーカスを絞ったサウンドがこれまで以上にキャッチーに響いている。