99年生まれの若き才能、ヤナセジロウによるソロ・プロジェクトがメジャー・デビュー。端正なソウルに暴力的なダブ・ミックスが挿入される1曲目の“羽”からして只者ではない感が伝わってくるが、独白調のアシッド・フォークが後半で一転、打ち込みのトラックに変貌する10分超えのタイトル・トラックまで、異形の宅録ポップがズラリ。曽我部恵一の後継者であり、初期の七尾旅人にも似た得体の知れなさを感じさせる逸材だ。

 


東京・多摩地区出身の弱冠20歳、ヤナセジロウによるソロ・プロジェクトが本作でメジャー・デビュー。アコギをメインとしたゆるくて浮遊感のあるサウンドとヴォーカルが最初に耳に残るが、それに心地良くなっていると、突如現れる不思議な展開にドキッとさせられたりも。無邪気に、常識にとらわれずに音楽を作っているのが想像できる。まさに新時代の到来。