インタビュー

ASKAが語るツアーhigher ground 音に厚みのあるバンド&ストリングスとともに、さらなる高みを目指して

〈billboard classics ASKA premium ensemble concert -higher ground-〉

ASKAが語るツアーhigher ground 音に厚みのあるバンド&ストリングスとともに、さらなる高みを目指して

音に厚みのあるバンド&ストリングスとともに、さらなる高みを目指して

 2018年、ビルボードクラシックスの〈THE PRIDE〉ツアーでファンを熱狂させたASKAが、2019年12月から2020年にかけてもビルボードクラシックスと全国ツアーを行う。タイトルは〈billboard classics ASKA premium ensemble concert -higher ground-〉だ。

 「〈higher ground〉は、CHAGE and ASKAのアルバム『NO DOUBT』に収録されている曲で、さらなる高みを目指すという意味です。今の気持ちにぴったりだと思いました。今回のツアーはバンドと15人のストリングスによる編成です。ヴァイオリンをはじめ、弦楽器にもピックアップ(マイク)を付けるので、かなり迫力は増すでしょう。バンドとストリングス全員だったり、ストリングスだけだったり、曲によってさまざまに演奏するメンバーの構成を変えて歌おうと思っています」

 音で風景を描くASKAの曲は、オーケストラと演奏すると、物語性がさらに豊かになる。

 「僕の音楽に物語性があってオーケストラとの相性がいいとしたら、その理由は子どものころに映画音楽を聴いて育ったからかもしれません。サミー・フェインの『慕情』やミシェル・ルグランの『シェルブールの雨傘』がとても好きでした。1970年代以前の映画音楽の多くはストリングスで演奏されていて、その影響を今も自分のなかに感じます。映像と音楽とリスナーの心は不思議で、悲しい映画や切ないシーンには、暗い曲ではなく、温もりのある音楽のほうが聴く人は切なくなる。そして哀しい歌詞は、マイナーコードよりも、明るいメジャーコードの音楽のほうが切なげになる。そういう感覚は映画音楽を聴いていて知りました」

 11月には約10年ぶりのシングルCD“歌になりたい”、2020年3月にはアルバムのリリースも予定している。今回の全国ツアーでは新曲も歌う予定だ。

 「アルバムはすでにレコーディングを終えました。これから音を仕上げる作業を行います。いい作品になりました。僕のキャリアで最高傑作です。そのうちの何曲かは、ビルボードクラシックスの全国ツアーで聴いていただけるでしょう」

 シングル“歌になりたい”はミュージックビデオも完成している。プリミティヴで広大な大地で歌うASKA。周囲にまったく人の姿がない大地。打楽器も、曲を通して鳴り続けるアコースティックギターも、まるで地球が歌っているようなスケールの大きな曲だ。

 「ミュージックビデオは、8月末にアイスランドで撮影をしてきました。1600万年前の地球そのままの姿だそうです。溶岩の上に火山灰が堆積した地表に、苔が厚く層になっている大地には、生命を感じました」

 この曲は、まだ見ぬ映画のサウンドトラックをイメージしてつくったという。

 「楳図かずおさんの漫画『漂流教室』が昔から大好きで、何とか映画にしたかったんです。ハリウッドの制作チームにもコンタクトを取っていました。あの作品は実写版では表現に限りがでてしまいます。アニメーションでなくては作品の素晴らしさは伝わりません。と、同時に、自分で勝手に、映画のテーマ曲のイメージで書いたのが『歌になりたい』でした」

 「漂流教室」は1970年代に「少年サンデー」に連載されていたSF漫画の名作。荒れ果てて砂漠と化した未来の日本に学校ごとタイムスリップしてしまった子どもたちが、生存のために戦う姿が描かれている。

 「僕たち人間はいつも未来を知りたいと思う。でも、未来は必ずしも平和で幸せとは限りません。『漂流教室』に登場する少年たちは、何とかかつて自分たちがいた時間に戻りたい。でも、その願いはなかなか叶いません。そうしているうちに、1人また1人と死んでいく。主人公の高松翔君たちはやがて、自分たちは未来に撒かれた種ではないかと考えます。そして、地球を緑豊かな星によよみがえらせる決心します。その決心の言葉には、何度も、何度読んでも涙を流してしまいます。何人もの友人にコミック全巻をプレゼントしていました。今も自宅には2セットあります」

 ハリウッドでの映画化は叶わなかった。しかし、作品からイメージかをふくらませて壮大な音楽は生まれた。それが“歌になりたい”だ。

 「バンドのツアーではすでに歌いました。いい感触でした。今回のバンド&ストリングス ビルボードクラシックスでは、音に厚みのあるオーケストラ編成で披露します」

 


LIVE INFORMATION
billboard classics ASKA premium ensemble concert -higher ground-
2019年12月10日(火)京都コンサートホール 大ホール
2019年12月11日(水)愛知・名古屋 愛知県芸術劇場 大ホール
2019年12月20日(金)兵庫・西宮 兵庫県立芸術文化センター 大ホール
2019年12月27日(金)宮城・仙台 東京エレクトロンホール宮城 大ホール
2020年1月3日(金)福岡・博多 福岡サンパレスホテル&ホール
2020年1月6日(月)大阪 フェスティバルホール
2020年1月9日(木)東京・丸の内 東京国際フォーラム ホールA
2020年1月11日(土)北海道 札幌文化芸術劇場 hitaru
2020年1月15日(水)東京・渋谷 LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)
2020年1月18日(土)新潟 りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館 コンサートホール
2020年2月2日(日)群馬 高崎芸術劇場 大劇場
2020年2月9日(日)神奈川・横浜 神奈川県民ホール 大ホール

特別公演
2020年3月20日(金・祝)熊本城ホール メインホール

出演:
ASKA
ASKA BAND:澤近泰輔(ピアノ/編曲)/菅沼孝三(ドラムス)/古川昌義(ギター)/鈴川真樹(ギター)/荻原基文(ベース)/SHUUBI(コーラス)/西司(コーラス)
弦楽アンサンブル:ビルボードクラシックスストリングス

http://billboard-cc.com/classics/aska2019/

関連アーティスト