キリンジと同じくポスト渋谷系ジェネレーションの作り手だが、彼のユニークは90年代的な目線の対極にあるような〈洋楽ポップス〉への愛情をも併せ持っていることにある。この初のソロ・アルバムではそのあたりの表情もより率直に出ており、結果的にはブルーノ・マーズらとも歩みがシンクロしていて興味深い。
不惑を迎えたことをみずから祝うように、GOTOWNなる自身のレーベルから初ソロ作を発表するNONA REEVESのフロントマン。共同制作者、宮川弾のエレガントなアレンジが冴える“I Can Live Without U”ほか美味なるフレーズがとめどなく溢れ出てくる極上ポップス集となっており、ジャクソンズのティト・ジャクソン参加曲など、ソウル好きにはたまらん贈り物もあり。ノーナの2人もバッチリなサポートをしとります。