田中亮太「Mikiki編集部の田中と天野が海外シーンで発表された楽曲から必聴の5曲を紹介する週刊連載〈Pop Style Now〉。今週の話題といえば、やっぱりThe 1975の新作『Notes On A Conditional Form』ですよね。本日5月22日にリリースされたばかりですが、すでに高い評価を獲得しているようです。天野くんの感想は?」
天野龍太郎「今日は忙しすぎて、まだ聴けていません! 正座して、じっくりとヘッドホンで聴きたいです。そんなことより、いまラナ・デル・レイがめちゃくちゃ炎上しているんですよ。発端になったのは、24日のInstagramの投稿。〈カルチャーに対する疑問〉と題した長文を載せていて、女性ミュージシャンたちがセクシーであることやヤることばかりを歌っているばかりでいいのか、私は〈虐待を美化している〉と非難されてきたのに、と問いかけています。そのなかで、彼女流のフェミニズム観も披露していますね。ただ、そこでドジャ・キャットやアリアナ・グランデ、カミラ・カベロ、ケラーニといった他の女性アーティストの名前を引き合いに出したことが批判されているんですよ」
田中「なるほど。他国にルーツを持つ移民や有色人種のアーティストばかりを挙げたことが、人種差別的ではと叩かれているんですね。正直ラナにそうした意図があったとは思えませんが」
天野「まあ、なんとも複雑でめんどくさい人ですよね(笑)。そういうところも僕は好きです。彼女はただ、〈女性音楽家の表現ってもっと多様なんじゃないの?〉と言っているだけだと思います。それでは、今週のプレイリストと〈Song Of The Week〉から」