緑髪のランカ・リー(「マクロスF」)役で声優デビューした彼女にとって特別な色である〈緑〉をテーマに、多彩な作家陣を迎えた5作目。心情とテンポのアップダウンがシンクロした三浦康嗣(□□□)との実験的ラップ曲、藻のように深い緑を意識したというtofubeats製のメロウ・ソウル、さらにはアイドル・ポップ好きな彼女らしく、児玉雨子 × Soulifeによる甘酸っぱい失恋ソング、恋のときめきを清竜人が優雅に仕立てた80sアイドル風のナンバーなども光る。そのどれもが彼女自身の人柄と重なりつつ、多様な女性像が表現されているのが、演技の世界で生きる彼女らしい。だからこそ10年のキャリアにおける心の変遷と、これからも進んでいく決意を、尾崎雄貴(BBHF) が代筆した表題曲の等身大感が余計に沁みる。