ビリー・アイリッシュやルイス・キャパルディ、ポール・ウェラーらが賛辞を贈り、エイミー・ワインハウスが引き合いに出されるのも納得の“Strange”(2019年)で急浮上してきたブリティッシュ・ソウルの新星がついにファースト・フル・アルバムを完成した。ここに至るまでに『Lately』などのEP曲や単発シングル、映画「ソウルフル・ワールド」の英国版エンド・ソングとなったジョン・バティステとの“It’s All Right”などで着実に浸透させてきた魅力は揺るぎなく、独特の滋味を湛えたハスキーな歌声のニュアンス豊かな心地良さがモダンなスロウから、レトロ・ソウル調のポップ・ナンバー、必殺のバラードまで全編に渡って染み渡る。すでに名作の風格すら漂う出来映えで、もちろん全英1位を獲得済み。