立ち止まらずに生きる4人が過渡期にあって衝撃のニュー・シングルをリリース! 通じ合う瞳で感情を繋いで怒涛の一年を生き延びた先の世界には何が訪れる?

 5人組として『HALLO PIGGS』でアルバム・デビューしてちょうど1年。今年3月からの〈GREAT MUSCLE TOUR〉に際してUMIが離脱するも、“T.A.K.O”のリリースを経た4月末のツアー・ファイナルでは4人組での勇姿を力強く見せつけたPIGGS。現在は新メンバー募集/選考の真っ最中という過渡期にニュー・シングル“VISITOR”を届けてくれました。

PIGGS 『VISITOR』 プープーランド(2021)

 

気持ちの区切りがついた

――かなり昔のように感じますが、4月27~28日のLIQUIDROOMでのファイナルは4人で進んでいく決意を見せた日でしたね。

BAN-BAN「確かに凄い前に感じる」

SHELLME「27日と28日で内容や演出も変えて、挑む気持ちも違ったというか。1日目はまだ5人の気持ちがある4人で」

――初日は5人目に椅子を使ったりして。

プー・ルイ「そうです。脱退ライヴがなくて、5人の最後をファンの人に観てもらうことができなかったので、〈まあ、泣きたい人もいるよな〉って思ったし、初日は5人のPIGGSを想って、一緒に供養するようなライヴにしたいなっていう。いまUMIちゃん本人は別のところで元気にがんばってるのでそちらは大丈夫だとは思うんですけど。ただ、私たちとしては、ファンの人を思うといきなり4人でスパッと切り替えるのも違うと思ったので、みんなと気持ちを共有できたらいいなと思って、初日はそういう気持ちでやりました」

――それがちゃんと区切りにもなって。

CHIYO-P「はい。やっぱりツアー中はモヤモヤしてたし、4人になるって決まった後もそれはあったんですけど。初日が終わった瞬間に〈私たちは私たちで進むぞ〉って気持ちがギュッと固まって、2日目のファイナルに向かえて良かったなって思ってます」

プー「一緒にいろんなことに悩んだツアーだったから、4人の気持ちはホントに揃っていて、その意味ではやりやすかったです。PIGGSは誰が辞めても続いていくし、ここで良いものを観せられなかったらホントに終わりだから、〈絶対この状況に負けない〉〈自分たちに負けない〉っていう気持ちで臨みましたね」

BAN「ライヴでは観てくれる人にただ楽しんでほしいって思うので、1日目で気持ちの区切りがついたのもあって、“VISITOR”を初披露した2日目は前を向いたPIGGSを観せられたかなって思います」

――初披露のインパクトもありましたね。

プー「“VISITOR”は前からあって、実は徒歩ツアーで歩いてる最中にRyan.B(サウンド・プロデューサー)から送られてきてました。SHELLMEがゴタゴタしてる時期で」

SHELL「アハハハハ」

プー「いまはいろんな意味がついてきて、新しい〈訪問者〉を迎える準備をして過ごす状況にピッタリな曲になったんですけど。その時は〈あっ、SHELLMEの卒業ソングだ!〉って思って(笑)」

CHIYO「言ってたね(笑)」

SHELL「やめてよ! 当の本人は辞めるなんて1ミリも思ってないですからね(笑)」

プー「〈いや~、やっぱRyan天才だな〉みたいに思って。SHELLMEが辞めた後の4人で歌う姿も想像してました(笑)」

――レコーディングはいつ頃?

SHELL「徒歩ツアーが終わったあたりに録りました」

プー「だから、5人でレコーディングしてたんですよ、実は」

――ということは、春に“T.A.K.O”を出して、夏に“VISITOR”を出すっていう流れはかなり前から決まってたんですね。

プー「あっ、決まってましたね。“T.A.K.O”ではカッコイイPIGGSの姿を見せたくて、逆に“VISITOR”はもっとわかりやすいものっていう流れで用意してて。その頃は脱退とか新メンバーとか具体的には考えてなかったです」