2024年最初のリリースは『RAWPIG』の生々しい切迫感を受け継いだロックなニュー・シングル! 濃厚なドラマの底から這い出して進む6人に目が離せない!

 “負けんなBABY”でのメジャー・デビューから日比谷野音でのワンマン、そこからCHIYO-Pの脱退、SU-RINGとBIBIの加入、そして勢いを捉えたアルバム『RAWPIG』の発表……と、めまぐるしい動きによって特濃なドラマを描きながら2023年を駆け抜けてきたPIGGS。今年は年頭から〈DIRTY EPIC TOUR〉で全国を回るなかでニュー・シングル“街underworld”が届きました。Ryan.Bがアルバムの鋭利なトーンをさらに磨き上げたライヴ映えするロック・チューンは、2024年の最初を飾るのに相応しい強力な出来映えです。キャンプ帰りの6人に話を訊きました!

PIGGS 『街underworld』 ARIOLA JAPAN(2024)

 

転機になった一年

――まずベタですけど、振り返ってみて2023年はどんな年でしたか?

プー・ルイ「2022年で起こったことを挽回するのに必死な年でしたね(笑)。でも、それができたとは思ってて、今後に繋がる1年だったのかなっていう感覚があります。CHIYO-Pが辞めたり予想外のこともあったけど、CHIYO-Pもいまは自分のやりたい道でがんばっているので、総合すると悪いことが多かった年ではないですね、2023年は。後から振り返った時に〈2023年にあったことが意味あったよね〉って言ってそうな気がします」

KINCHAN「野音から始まり、3人でツアーを回ったり、夏からSUとBIBIが入って……基本的にPIGGSってめまぐるしい期間が多いんですけど、特に去年はジェットコースターみたいな年だったなって。そういう激動のなかで考えざるを得ない状況をいっぱい作ってもらったり、先輩になって〈SUとBIBIに自分がいま教えてあげられることって何があるんだろう〉って自分を見つめるきっかけをもらったりしたので、今年はそういう機会を与えてもらわなくても自分からグループ全体のことをもっと考えていかなきゃいけないなって思いました」

SHELLME「でも、やっぱCHIYO-Pの脱退がいちばん衝撃だったし、そこから2人が入ったことがいちばん大きかったですね。CHIYO-Pの時は、仲間がいなくなる寂しさはもちろんあるけど、お客さんの気持ちも考えたりして。逆にSUとBIBIは、お披露目の当日はいっぱいいっぱいだったんですけど、最近ちょうどオーディションのドキュメンタリーとかを観返してて、凄く良い日だったなって思い返したりしてました。その2つが衝撃だったけど、もっと振り返ると3人でツアー回るっていう意味がわからない状況もあったりして(笑)、大変だったけど、いま思えば楽しかったし。だから、PIGGS史上だけじゃなくて自分の人生の中でも凄く濃い一年だったと思います」

BAN-BAN「6人になってからプーちゃんが休んだのも大きな出来事だったし、いろんな形のPIGGSがあった年で、自分の心も粘土をこねくり回された感じで、いろんな形になりました。でも、ぶーちゃんズ(PIGGSファン)に何かを届けたいとか、楽しいライヴしたいとか、変わらないものはずっとあって。そういう変わっていくものと変わらないものを凄く感じた一年でした」

SU-RING「私はPIGGSに選んでもらって、凄く大きく人生が変わった年で、ステージに立ってライヴができることもそうだし、いままで経験したことがないことをたくさん経験させてもらって、人としてもたくさん大切なことを教えてもらった年だなと思います」

BIBI「私はまずPIGGSに入ったっていうのもあるんですけど、そもそもアイドルになりたいって思ったのが2023年のことで、しかも“負けんなBABY”でPIGGSを知って、自分がこういう活動をしたいって思うようになるホントに最初の一歩から全部始まった年なので、自分の将来に対していちばん大きな変化が起こった年だと思うし。あと、いままでは誰かのやりたいことを一緒にやるみたいな感じで、あんまり自分の意思がない感じだったのが、初めて自分でやりたいと思ったことをやるようになって、そういう自分の中身も変わった年かなって思います」

プー・ルイ

――1年前はまだ2人がいなかったことを思うと、6人のPIGGSという形に皆さんがわりと早く馴染んだように見えます。

BIBI「共同生活してて、最初から〈気を遣わなくていいよ〉って言ってもらってたけど、気を遣わないやり方がわからなくなった時期はありました。でも、ツアーで忙しかったり、振入れで苦労したり、自分のことでいっぱいになりすぎて、意図せず実家で過ごしてるまんまの自分みたいになってしまった時があって。たぶんその時から自分もめちゃくちゃリラックスしてるし、ガチガチにならずに、普通に普通の自分みたいな感じで生活できるようになったんで、それが馴染んで見えることに繋がってるのかなって思います」

SU「私はまだちょっと苦戦してはいます(笑)。そもそもあんまり人と接してこなかったので、共同生活をするっていうことがけっこう私の中では超難関みたいな感じがあって……でも、そういう話も聞いてくれたりとか、悩んでることに対してもみんな一緒に寄り添ってくれるので、PIGGSっていいなと思ってます。あと、そもそも私はいまでもちょっとハッとするんですけど、〈同じ家にプー・ルイがいる〉っていう(笑)」

プー「急に(笑)」

SU「やっぱり前から観てた人なので。いまはそこにハッとできるぐらい、普段はリラックスしてみんなと過ごせてるから、もうちょっと慣れていきたいです(笑)」

プー「リラックスはしてるよね。リビングであんなふうに寝たりして」

――リラックスしてるけど、たまにハッと我に返るんですね。

SU「はい(笑)。でも、常に自分でいられる感じはあります」