石若駿を擁するアヴァンな4人組の新作は、Dos MonosとRoss Moodyという2組のクルーとのコラボ作。ハードコアとジャズを横断するプログレッシヴな演奏に、矢継ぎ早なラップの乗る楽曲はどれもスリリングで、荘子itがSMTKのセッションを再編集し、Dos Monosの3人がそのトラック上でマイクリレーを繰り広げる“Headhunters”はドープな仕上がり。一方、松丸契のサックスをフィーチャーしつつ、変拍子のなかで転調を繰り返す“Genkai Mentaiko”や、パーティー感のある“Love Has No Sound”といったインストももちろん刺激的だ。日本におけるDCPRG×SIMI LABの系譜に連なりつつ、現代のサウス・ロンドンの越境的なシーンともリンクするような内容に、最後までワクワクが止まらない。