17歳最後の日に配信した“うっせぇわ”(2020年)が社会現象を巻き起こし、昨年もっともブレイクしたアーティストとして広い世間に浸透した歌い手がいよいよ初のCDでついにアルバム・デビュー。その“うっせぇわ”はもちろん、ロングヒット中の“ギラギラ”や“踊”、映画やドラマに起用された“会いたくて”や“阿修羅ちゃん”など既発ヒットを網羅しつつ、アルバムのための新曲も7つ収めた強力な内容になっている。新曲ではこれまたドラマ主題歌になったまふまふ作の“心という名の不可解”をはじめ、くじら作の“花火”、伊根による“過学習”など、結果的に全曲で異なるボカロP/クリエイターを迎えるという贅沢さで、主役の表現の振り幅が堪能できると同時に、多彩な音作りの才能のショウケースとしても機能しそうだ。