2021年7月より、アップアップガールズ(仮)がダイノジとタッグを組んでアーティストから楽曲を募集するコンテスト、その名も〈アプガのヤバイ楽曲コンテスト〉を実施。その結果、ボカロP・やすごもりとミクスチャーバンド・StudyWhoが見事優秀賞を獲得し、2組を含む入賞者による6曲は、今年1月にリリースされたミニアルバム『アプガヤバイ』に収録された。さらに優秀賞の副賞として、StudyWho・やすごもりの両者にはアプガ(仮)メンバーとの対談企画もプレゼント。今回は、StudyWhoよりMs.Wednesday(ボーカル)、DIIIIIITA(ギター)、LILLY(ギター)、Irish(ベース)、余市(ドラムス)、ナカノくん(マニュピレーター)の6人が、制作曲“アルストロメリア”について古谷柚里花、工藤菫、小山星流、住田悠華の4人と語り合う。 *Mikiki編集部

アップアップガールズ(仮) 『アプガヤバイ』 T-Palette(2022)

 

未来から来たミクスチャーバンド

──StudyWhoがどんなバンドかを紹介してください。

Ms.Wednesday「我々は、未来からやって来たStudyWhoです。私が〈人型人造人間〉を作って、そのメンバーたちとこの現代で音楽活動を行なっています」

StudyWho
 

──楽曲のスタイルについて聞かせてください。

LILLY「我々は、ゴリゴリのサウンドを基調に、ピアノやシンセサイザーなどを使ったケミカルな音楽をコンセプトにやっています」

StudyWhoの楽曲“Birthday”
 

──ライブはどのような雰囲気ですか。

LILLY「ライブはとにかくお客さんと楽しめるように、簡単な振り付けで一緒に踊れたりするようにと考えてやってます」

Ms.Wednesday「ライブバンドなので、みんなで盛り上がりたいって気持ちが大きいですね」

──アプガ(仮)のみなさん、初対面の率直な感想をお願いします。

古谷「メンバーさんそれぞれ個性が強いですし、ライブでみんなで踊って盛り上がることとかは、とてもアプガに通じるものを感じました」

古谷柚里花
 

工藤「私も、近いものがあるなって思いました。ライブで“アルストロメリア”をやるとお客さんが振り付けを真似して踊ってくれるんですけど、StudyWhoさんが“アルストロメリア”をライブでやるとしたらどんな雰囲気になるのか、生で体感したいなと思いました」

Ms.Wednesday「ぜひ、ライブに来てください!」

──では、StudyWhoのみなさんが〈アプガのヤバイ楽曲コンテスト〉に応募したきっかけを聞かせてください。

余市「常日頃から我々の音楽をいろんな人に知ってもらおうと思って目をギラつかせているんですが、去年の夏頃に〈アプガのヤバイ楽曲コンテスト〉を発見して、これしかない!と思って応募したんです」

──アプガ(仮)についてはご存知でしたか?

DIIIIIITA「名前だけは存じ上げていたんですけど、いろいろ動画とかを観させていただく中で、改めてすごいなって思いました。かわいいのはもちろんですが、ライブ以外の企画への体当たりもすごいですし、最近の爆破ライブはほんとすごいなと思いました。我々も、お客さんに楽しんでもらうために見習っていきたいです」

アプガ(仮)「ありがとうございます!!」

──ダイノジさんに対してはどうですか?

Irish「我々ミュージシャンからすると、ダイノジさんは芸人というより完全にDJとして、音楽のドープな部分まで知ってる方って感じがしてます」

余市「そういうのもあって、今回の応募に至ったんです」

Ms.Wednesday「“アルストロメリア”が優秀賞をいただけて、大変うれしいです!」

靴紐を締め直して前に行く感覚

──では“アルストロメリア”は、どのようなイメージで作られた楽曲ですか。

StudyWhoバージョンの“アルストロメリア”
 

Ms.Wednesday「イメージ的には、一番にキャッチーさを求めて作ったんです。あと我々にしか出せない世界観を意識しました。歌詞のイメージとしては、最初は曲自体が透き通ったイメージがあって作っていたんですが、最終的にはファイトソングになりました」

──歌詞の世界観は、混沌とした世の中から、希望を持って前進していこうという思いが感じ取れますね。

Ms.Wednesday「そうですね。自分もですけど、何かを始めたり、勇気を持って一歩前に進みたい時って靴紐を締め直して前に行く感覚になるじゃないですか。サビでは、そうしたリアルな感じをストレートに書いたんです。曲を色に例えると、AメロBメロが透明で、サビで一気にいろんなカラーがバッと出る感じですね。アプガ(仮)のみなさんが歌った音源を聴いた時にそのイメージがものすごく明確になってて、自分が想像していた“アルストロメリア”が完成したなって思いました」

アプガ(仮)「うれしいです!!」

アプガ(仮)バージョンの“アルストロメリア”
 

──アプガ(仮)のみなさんが、“アルストロメリア”を歌う時に気をつけたポイントは?

古谷「“アルストロメリア”は今までのアプガ(仮)にはないメロディーや歌詞だったので、私は最初どういう気持ちで歌えばいいのか、今回のミニアルバム『アプガヤバイ』の中で一番悩んだんです。Ms.Wednesdayさんがおっしゃっていたように、サビはストレートな歌詞なので、お客さんにダイレクトに感情を伝えやすいんですけど、AメロBメロは歌詞も難しくてニュアンスや雰囲気で伝えるって形で歌ったんです。でも、それが新鮮で楽しかったです」

工藤「先ほどAメロBメロが透明で、サビがカラフルというお話をされていましたが、すごく自分の中で腑に落ちました。自分で表現していく上で、AメロBメロを歌う時は抑えめにして、サビでガッていくって思って歌っていたんです。それでよかったんだなって思えてすごくうれしいです。あと、サビの歌詞が真っ直ぐで自分にもすごく刺さるんですよ。その歌詞がお客さんにもしっかり伝わるようにと思ってライブで歌ってます。実際、今のアプガ(仮)の中ですごく大事な曲になってますし、これから私たちが進んでいく中で、もっともっと大事な曲になるんだろうなって思いますね。なので、これからもっともっと自分たちのカラーに染められるようにがんばりたいなと思ってます」

工藤菫
 

小山「私はですね、ほんとにこの曲が大好きなんです。気持ちが乗りやすくて、歌ってて歌詞がめちゃ沁みてきちゃって泣きそうになっちゃうんです。ほんとに毎回、この曲いいなって思って歌ってます。今までのアプガ(仮)にない曲調で、歌詞も思いが強いですし、ライブでやってて楽しいです」

住田「アプガ(仮)は新体制になって今年で2年目に入ったんですけど、サビの勇気を持って踏み出すって歌詞が、今の私たちにぴったりだなって思ってます。私も歌っていて感情を乗せやすくて、よしがんばるぞ!って気持ちになれるし、とっても勇気を持てる曲だなと思います。あと、イントロの音が好きなんですよ。流れてくると勝手に体が動いちゃうぐらい楽しいサウンドだなって思います。歌ってて楽しいですし、この曲をいただけてすごくうれしいです」

StudyWho「ありがとうございます!!」

──住田さんからも音の話が出ましたが、サウンド面でこだわったところを聞かせてください。

LILLY「我々は以前はトリプルギターでやってて音数がすごく多かったので、いろんなアレンジを試したんです。ボーカルのメロディーラインの良さを邪魔しないように、それでいてラウドなゴリッとしたサウンドは残したくて、その両方が活かせるアレンジを考えて作りました」

──バンド然としたサウンドでパフォーマンスするのは、アプガ(仮)のみなさんはどんな感覚がありますか。

古谷「歌の話になっちゃうんですけど、私はサビ前の“聖者が目指したその場所へ行く”ってところを担当してるんですけど、レコーディングした時に、今まで22年生きてきて一番難しいメロディーラインだなと思いました。こんなに難しいメロディーを踊りながら歌うって大丈夫かな?って不安だったんです。でも、今ライブで歌っててめちゃくちゃ感情が入れやすいですし、そのパートが担当できてうれしいなって思ってます。あと間奏が、裏のリズムで振り付けのカウントを取るので、最初私はダンスに苦戦したんです。でも、今はそれが〈踊っててすごく楽しい〉に変わりましたね。“アルストロメリア”は、アイドルの曲ってよりかアーティストの曲みたいな、アプガ(仮)の新たな一面が見せられたなと思います」

工藤「私、この曲は毎回ステージに立つ時に、その瞬間に感じた感情で歌いたいと思ってるんです。あと、私は間奏のダンスで走るんです(笑)。そこの感情的には、夢だったり何かを掴みたい!って気持ちで走るんです。ほんとに、間奏だけでも物語がある感じがするんですよ。音と振り付けもリンクしてて、急に静かになって1回落ちるけどまた上がるみたいな流れとか、間奏だけでもひとつの作品だなって。普段の自分の感情の起伏とかともリンクして気持ちも込めやすいし、音によってこんなに自分の気持ちを揺さぶられるんだなってことをこの曲ですごく感じることができました。小山も言ってましたけど、私もこの曲をやってると、なんかわからないけど涙が出そうになるんです。曲が終わったあとの達成感もあるし、もっとがんばろうって気持ちになれるんです。曲を歌って、ここまでこういう気持ちになったのは初めてなので、ほんとにこの曲が歌えてうれしいです」

小山「この曲は、イントロがかかった瞬間から音に乗ってパフォーマンスできるんです。ダンスをしながら歌ってると、どんどん“アルストロメリア”の世界に入れちゃうんです。それがすごく面白いです」

小山星流
 

住田「間奏明けのDメロの〈まだ切れない まだ切らずに 生きよう〉のところが、メンバーと2人で向き合って目を見る振りなんです。メンバーのことも考えるし、より一層“アルストロメリア”の歌詞に自分を当てはめて踊れるなって思ってます。あと、曲の終わりも歌い切ってジャーンって終わるんですけど、その時の達成感がすごいんです。そこのポージングで、メンバーひとりひとりの表情がその時々で違うのも新しいところかなと思います。これからもっと大切にみんなで歌っていきたいなって思います」

──アプガ(仮)のみなさんの、楽曲の反応を聞いてどんな感想がありますか。

Ms.Wednesday「“アルストロメリア”をすごく大切にしてもらってるのが伝わって、めちゃくちゃうれしいです。アプガ(仮)さんがパフォーマンスしてる映像を見させていただいたんですけど、自分たちからすると元々バンドでやってた“アルストロメリア”に振り付けがつくのがすごいなと感じました。自分たちは踊りながら歌うわけじゃないのでシンプルに尊敬しますし、見てて楽しいなと素直に思いました。あとは、先ほど歌詞のカラーが透明って表現をしたんですけど、これからみなさんが歌っていく中で、そこに自分のカラーをどんどん足していってほしいなと思います」

アプガ(仮)「ありがとうございます!!」

今も“アルストロメリア”を作っている状態

──では、アプガ(仮)から、StudyWhoのみなさんに聞いてみたいことはありますか。

住田「ハイ! 私、StudyWhoさんが未来からいらっしゃったっていうのがすごい気になっちゃって頭から離れないんです(笑)。未来から来たからこそ作れる曲って、どんな感じなんですか」

住田悠華
 

Ms.Wednesday「未来では今よりもっと美味しいものがいっぱいあって、食べるとすごく想像力が豊かになって、いろんな曲が頭の中で想像できて再生できるんです。未来ではそれを簡単に表現することができるんですけど、あえて、この2022年に戻ってきてみなさんに音楽を届けています。実は未来でアプガ(仮)のみなさんとも会ってます」

住田「すごいです! 未来でお会いできるのが楽しみです!」

小山「StudyWhoさんは、現代でいつから活動してるんですか?」

Ms.Wednesday「3〜4年くらい前からライブをメインに活動しています」

小山「StudyWhoさんで一番個性の強いメンバーさんはどなたですか?」

LILLY「いやー、我々みんな個性が薄いので」

──あまりStudyWhoのみなさんを困らせる質問をしないでください(笑)。

小山「もっとしゃべってみたいです!」

住田「しゃべりたい!」

工藤「ダメ(笑)。StudyWhoさんが“アルストロメリア”を作られた時の心情はどんな感じだったんですか。荒ぶれていたのか、想像なのか、実体験なのか」

Ms.Wednesday「無に近い状態でした。ちょうどたくさんの曲を制作している中で“アルストロメリア”も生まれたんですけど、制作中はとにかく寝ないで、気絶寸前まで粘って粘ってできた曲なんです。放心状態に近い感覚でしたね。メロディーと歌詞がほぼ同時くらいで出たんですよ。限界を通り越した時に、一番いいものが生まれたって感じがしました」

古谷「私は個人的に作詞に興味があるんです。歌詞を作る時に、日常生活で気になった言葉とかを取り入れたりしますか? 作詞する時は言葉が降ってきますか?」

Ms.Wednesday「“アルストロメリア”に関しては何もメモがあったわけじゃなく、実は語感の響きが一番重要だったりしたんです。AメロBメロは特にそうですね。ただ一番伝えたいサビはストレートな言葉にしようと思いました。あとは、曲から浮かんだ情景を書いていった感じで、言葉がわっと出てパズルが一気に埋まる感覚でした」

古谷「すごいですね。歌詞は音からイメージされたんですね」

Ms.Wednesday「そうですね。歌詞を書いたりするんですか?」

古谷「いえ、今まで書いたことがないんです(笑)。いつか歌詞を書けたらいいなと思っているので参考にさせてもらいます」

──では、StudyWhoのみなさんからアプガ(仮)に質問したことはありますか。

余市「“アルストロメリア”は、ギターソロで変拍子になったりサビのメロディーが難しいとかお話しされてましたが、楽曲の提供からライブでお披露目するまでどのくらい期間、練習されたんですか?」

古谷「そんなに時間がなかったんですよ。音源をいただいてから、確か1週間くらいでレコーディングだったんです」

工藤「この曲はカミヤサキさんに振りを作っていただいたんです。2回のレッスンで全部振り入れして、(2021年)12月19日のワンマンライブで披露したんです。他の曲の初お披露目もあったので、正直、時間はなかったんですよ。なので、曲をいただいてからレコーディングして振り入れしてお披露目まで2週間くらいだったと思います。私たちの中では、今も“アルストロメリア”を作っている状態なのかなって思ってます」

余市「“アルストロメリア”を大事にしてくれてありがとうございます。がんばってください!」

ナカノくん「お話を聞いてると、メンバーのみなさんそれぞれの世界観を持って“アルストロメリア”を歌っていただいてるのがすごく伝わってきますね。これからも、どんどん気持ちを込めて“アルストロメリア”を歌っていただけたらと思います」

アプガ(仮)「ハイ!!」

──では、お2方のメッセージの交換をお願いします。

Ms.Wednesday「我々はライブバンドなので、これからもライブハウスをメインに活動していきます。あと、我々はアプガ(仮)のみなさんとコラボしたいなと思ってます。絶対我々とやったら楽しいと思います」

古谷「今回の“アルストロメリア”を提供していただいて、ファンの方も大好きと言ってくれる声がたくさん聞こえるんです。私たち自身もこの曲をパフォーマンスできてすごく楽しいので、またいつかアプガ(仮)に曲を書いていただけたらうれしいなと思います。あとは2マンやりたいです」

StudyWho「お願いします!!」

工藤「絶対面白いと思いますね」

小山「ヤバイライブになりそうです」

住田「ぜひ、お会いできることを楽しみにしてます!」