5人になったCYNHNのニュー・シングルはまたも傑作!

 5人体制で初の音源となる“キリグニア”を聴けば、早くも新しいバランスがCYNHNという空間の中で違和感なく形成されていることに驚かされます。2月のアルバム『Blue Cresc.』に4人での歩みを刻み込み、5月に過去最大規模となるZepp DiverCityでのワンマンを成功させた後、6月の5周年イヴェント〈Blue Encount〉にて新メンバーの広瀬みのりを含む5人組での姿を初披露したわけですが、凛とした清純さのある彼女の歌声が、既存曲も含めたCYNHNの歌世界にしなやかに馴染んでいたのが印象的でした。

CYNHN 『キリグニア』 I BLUE/インペリアル(2022)

 で、このたびシングル・リリースされるその“キリグニア”は、詞曲を渡辺翔、編曲をebaが担当。“水生”“ごく平凡な青は、”と同じ組み合わせならではのエッジーな手捌きも洗練され、声質の重ならない5人の歌が引き立て合って、疾走感を伴った新しい色を描いています。なお、カップリングの“ソルベ”は蒼山幸子 × 奥脇達也が詞曲を担った可憐な一曲で、『タブラチュア』で活躍した清水哲平の編曲だからか往時の素朴さもふと浮かんでくるのが興味深いところ。5周年を迎えつつも新しい1年目を過ごすCYNHNの青は果たして深くなるのか、鮮やかになるのか、ここからの展開に注目です!