東京でのひさしぶりのワンマンライブと福岡遠征を終え、デビュー11周年を記念する公演〈RYUTist HOME LIVE 〜11th Anniversary〜 @NIIGATA LOTS〉に向けて動き出したRYUTist。〈RYUTist宇野友恵の「好き」よファルセットで届け!〉は、そのRYUTistの宇野友恵さんがお気に入りの本を紹介している連載です。今回は、「金木犀とメテオラ」（2020年）で注目された気鋭の小説家、安壇美緒さんの〈スパイ × 音楽小説〉な「ラブカは静かに弓を持つ」について綴ってくれました。過去の悩みや苦しみがよみがえったというこの小説を読み終えて、友恵さんが改めて感じたこととは? ＊Mikiki編集部
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梅雨のジメジメした湿り気と、思わず「あっちぇ〜」と声に出るモワっとした暑さが交互に訪れ、天気予報のいたずらにはうんざりしています。
皆さんはついていけていますか……。
私は天気に左右されすぎて心身ともに疲れ果てています。外を歩いていたら、子供たちが家の中で走りまわってはしゃぐ声が聞こえてきました。「若いな……」とため息まじりに一人呟いた時、フレッシュさのかけらもないことに落胆してしまいました。まだ23歳なのに。ぴちぴち跳ねてもがく魚のような気持ちでいたいのに。加速するおばさん化を抑制していこうと思います。
2022年もあと半分。
夏がやってきますね。
〈RYUTist宇野友恵の「好き」よ、ファルセットで届け!〉第13回目、安壇美緒さんの「ラブカは静かに弓を持つ」をご紹介します。
全日本音楽著作権連盟に勤める主人公・橘樹は、上司から音楽教室への二年間の潜入調査を命じられます。調査の目的は、音楽教室側が著作権法の演奏権を侵害しているという証拠を掴むこと。
胸ポケットに録音機能付きのボールペンを挿して、毎週金曜日仕事帰りにチェロの音楽教室に通うことになりました。
しかし、橘は少年時代にある事件を経験してから、チェロは辞めていて、その事件以来、深海の悪夢に悩まされながら生きてきた彼にとっては、荷の重い仕事でした。
調査をはじめてしばらくした頃、橘は音楽教室の発表会に参加することになります。
彼の演奏する“戦慄（わなな）きのラブカ”という曲は架空みたいで、どんなメロディーなのかとても気になりました。
本番前の緊張感、周りの雰囲気がリアルで、自分の心に閉じ込めていたものと重なり、フラッシュバックして、しんどかったです。
私は音楽を学ぶ学校に通っていました。
演奏会があって、そこで私はピアノを弾かなければいけませんでした。
でも、未完成なまま舞台に上がってしまったんです。
ステージの袖から歩いてくるところから頭は真っ白。弾き始めてすぐ、手が止まりました。長い沈黙が流れて、会場の空気は最悪。
今思い出しても後悔しかないです。周囲の方々には多大な迷惑をかけました。
自分で選んだ道なんだから、ちゃんと練習して最後までやり遂げなさいよと、書きながら怒りに震えていますが、当時の私には多分何を言っても響かなかったのだと思います。正常な精神状態じゃなかったのかもしれない。結構ボロボロでした。
橘が“戦慄きのラブカ”の演奏を弾き終わったとき、真っ黒な液体で塗り潰していた過去が自分の中で浮きあがってくるような感覚がしました。6年ぶりにそのことに向き合う機会になりました。
消してしまいたかった過去は、抹消されるはずはなく、他人に迷惑をかけた事実は変わらない。時間が進んでいって、誰もこのことを覚えていなくても、私はきっとまた思い出すし、許してはいけない。この後悔を胸に刻んで生きていくしかないのですね。
橘もまた深海の悪夢から完全に抜け出すことは出来ないかもしれない。
孤独だった彼が二年間の潜入調査で得た、チェロを弾く楽しさ、仲間、裏切る苦しみ。
〈手を伸ばすべき現実はいつも、恐れの向こう側にある。〉
物語の終盤で妙にこびりついたこの言葉が全てのような気がします。
こう言えたら、行動できたら、本当はこう伝えたい、でもできない。
そんな恐怖は日常茶飯事ですが、大事な時にその一歩を踏み出せるかどうかが人間力に繋がるんだなということを痛感させられました。
最後にお知らせをさせてください。
7月24日（日）にRYUTistはデビュー11周年を迎えます。
その当日、新潟LOTSさんでワンマンライブ〈RYUTist HOME LIVE 〜11th Anniversary〜 @NIIGATA LOTS〉を開催させていただくことになりました!
記念日は地元・新潟で。
有観客ライブができるようになって、再び熱い夏になりそうだな〜とワクワクしています。
一般前売二次チケットが7月20日まで受付中です。詳しくはRYUTistのHPやSNSをご確認ください。
ぜひお越しください。
（今回の撮影は、新潟市中央区上大川前通にある、六曜館さんにて行いました。
歴史を感じる佇まいと落ち着く雰囲気が好きで、よくお散歩の途中で寄っています。）
RELEASE INFORMATION
リリース日：2021年11月9日
品番：PGDB-0002
形態：Blu-ray Disc
価格：6,600円（税込）
収録時間：121分
※タワーレコード、イベント会場限定
TRACKLIST
1. GIRLS
2. 水硝子
3. 春にゆびきり
4. Majimeに恋して
5. センシティブサイン
6. 青空シグナル
7. 絶対に絶対に絶対にGO!
8. 時間だよ
9. 無重力ファンタジア
10. 好きだよ・・・
11. ナイスポーズ
12. パーティーを続けよう!
13. ALIVE
14. Beat Goes On!～約束の場所～
15. 黄昏のダイアリー
16. 口笛吹いて
＋MC／幕間映像／オフショット映像など
リリース日：2021年11月27日
仕様：12インチ2枚組
品番：PGDV-0003, 0004
価格：3,300円（税込）
TRACKLIST
SIDE A
1. GIRLS 作編曲：蓮沼執太
2. ALIVE 作詞：蓮沼執太／作編曲：蓮沼執太
3. きっと、はじまりの季節 作詞・作曲：弓木英梨乃／編曲：sugarbeans
SIDE B
1. ナイスポーズ 作詞：柴田聡子／作編曲：柴田聡子
2. 好きだよ・・・ 作詞：NOBE／作編曲：KOJI oba
3. センシティブサイン 作詞：シンリズム／作編曲：シンリズム
SIDE C
1. 絶対に絶対に絶対にGO! 作詞：藤村鼓乃美 ・ 北川勝利／作編曲：北川勝利
2. 青空シグナル 作詞：清浦夏実／作編曲：沖井礼二
3. 時間だよ 作詞：Kan Sano／作編曲：Kan Sano
SIDE D
1. 無重力ファンタジア 作詞：清浦夏実／作編曲：ikkubaru
2. 春にゆびきり 作詞：パソコン音楽クラブ／作編曲：パソコン音楽クラブ
3. 黄昏のダイアリー 作詞：清浦夏実／作編曲：北川勝利・沖井礼二
リリース日：2021年8月10日
TRACKLIST
1. パーティーを続けよう!
作詞・作曲：connie 編曲：北川勝利
LIVE INFORMATION
RYUTist HOME LIVE 〜11th Anniversary〜 @NIIGATA LOTS
2022年7月24日（日）新潟 NIIGATA LOTS
開場／開演：14:00／15:00
https://t.livepocket.jp/e/ryutist220724
■チケット・料金
【一般前売二次・先着販売受付】 ※ファンクラブ未加入の方でもお申し込み頂ける受付です
受付期間：2022年7月8日（金）20:00〜2022年7月20日（水）23:59
一般前売二次A席（スタンディング）
料金: 4,500円（1ドリンク代500円別）
※販売予定枚数に達した場合は受付期間の終了を待たずに販売終了となります
※入場時に別途ドリンク代（500円）が必要です
※ファンクラブ先行抽選券、一般前売抽選券のお客様に続いての入場となります（FCS→FCA→A→B）
※整理番号順の入場となります
※整理番号は先着順に付与されます
【当日券】
未定
※前売券の販売状況や新型コロナの感染拡大状況によって当日券の販売がない可能性もございます
■小学生以下のお子様について
・同伴保護者1名につきお子様1名が無料で入場できます。年齢を証明できるものをご持参下さい。
・未就学児童は保護者の膝上であれば入場可能です。
■クレジットカード決済につきまして
抽選で当選となった際に、カード会社へ与信問い合わせが行き決済確定となります。
未決済となった場合には落選となってしまいますので、抽選予定日のカード利用限度額などにご注意の程をお願いいたします。
■注意事項
・本公演は自治体の定める〈新型コロナウィルス感染拡大防止ガイドライン〉に沿って開催致します。
・写真、動画の撮影及び録音は禁止させて頂きます。
・NIIGATA LOTSに駐車場はございませんのでご注意下さい。（万代シテイ第2駐車場［有料］から徒歩8分）
・中学生以上はチケットのご購入が必要となります。
・小学生以下のお子様は、同伴保護者1名につきお子様1名が無料で入場できます。年齢を証明できるものをご持参下さい。
・未就学児童は保護者の膝上であれば入場可能です。
RADIO INFORMATION
RYUTist 東港線もどかしルーム
FM-NIIGATA
放送日時：毎週月曜日21:30～
キービジュアル：本秀康
https://www.fmniigata.com/user/prog/prog_id/436/
INFORMATION
六曜館
新潟県新潟市中央区上大川前通6番町1195-1
電話番号：025-224-9558
PROFILE： 宇野友恵
新潟県新潟市中央区古町から誕生したアイドルグループ〈RYUTist〉のメンバー。安定した歌唱力と、豊かな表現力でライブを支える小さな巨人。いつもニコニコ、スマイルともちぃ! 〈RYUTist〉は新潟市を表わす〈柳都（りゅうと）〉に〈アーティスト〉を加えた〈新潟のアーティスト〉という意味から。2011年5月の〈アイドルユニットオーディション〉によりメンバーを選抜して始動。新潟市古町7番町のライブハウスを中心にライブ活動を展開。2016年4月より五十嵐夢羽、宇野友恵、佐藤乃々子、横山実郁の4人体制へ移行し、ハコイリムスメとの合体ユニット〈柳箱〉としても活動。2020年の4thフルアルバム『ファルセット』を含め、これまでにシングル9作、アルバム4作を発表したRYUTistは、ついに2021年7月にデビュー10周年を迎えた。
