務川慧悟、渾身のアルバムがここに誕生。長年温め続けてきたというラヴェル作品への強い想い。その想いがこの2枚組には詰まっている。アルバムの1曲目を飾る“古風なメヌエット”を聴く前に、先ずはライナーノートに掲載されている彼自身による執筆の文章を読んで欲しい。ラヴェル音楽の新たな扉が開かれることだろう。そして、その演奏も然り。聴き手の心に、そっと寄り添うように奏でられる務川慧悟のラヴェル演奏は、宝石の様に光り輝いている。今後、務川慧悟を語る上で本作は彼の代表作であることは最早言うまでもない。