レコードと古き良きアメリカンミュージックを愛する宅録シンガーソングライター臼井ミトンの新作。自ら機材を背負って、ジム・ケルトナー、ウィル・リー、ヘンリー・バトラーらを訪ね歩いて制作したというエピソードだけで信頼できる音楽だと想像できたが、内容もバッチリ。泥臭くて懐かしくて贅沢な音に乗せて聴こえてくるのは清潔感のある上品な歌声。意外な感じはしたが、若さであるとか日本語であることとかはすぐに馴染んで心地よさに変わった。夜がテーマのアルバムだけど日曜の午後とかに聴くのもおすすめ。『ポテリィ・パイ』を思い出したが、そういえばマリア・マルダーの名曲のタイトルは《真夜中のオアシス》!