一昨年の『Somewhere Different』でメジャー・デビューしたジャズ・ハープ奏者がヴァーヴに移籍して新作をリリース。先行シングルでもあった幕開けの“You’re A Girl For One Man Only”はドロシー・アシュビー作の未発表曲として話題になったもので、同曲を含めてプロデュースはマカヤ・マクレイヴンが担当。美麗な表題曲ではムームー・フレッシュが歌い、ピート・ロックのビート提供やミシェル・ンデゲオチェロの演奏もある。9thワンダーが関与したミシェル・ルグランの〈風のささやき〉を経て、スティーヴィー・ワンダー“If It’s Magic”のカヴァーで結ぶ幻想的な構成もいい。何度も聴きたくなる好盤。