デビュー30周年を飾る22作目。歌もバンド・サウンドも円熟味を増すなか、近作よりアコースティック・ギターの比重を高め、ピアノや弦楽四重奏、ホーンが彩りを加えている。藤原さくらが参加した英語詞の表題曲は珍しく王道のカントリーだ。詞は過ぎ去った日々への優しい眼差しが印象深い一方、“問わず語りの子守唄”で飄々としながら現代の世情を鋭く突く様に胸がすく。