NHK総合のドキュメンタリー番組「映像の世紀バタフライエフェクト」で、ビートルズの特集が2週連続で放送される。
95年からスタートした「映像の世紀」の新シリーズである「映像の世紀バタフライエフェクト」は、蝶の羽ばたきのような、ひとりひとりのささやかな営みが、いかに連鎖し、世界を動かしていくのか、世界各国から収集した貴重なアーカイブス映像をもとに、人類の歴史に秘められた壮大な〈バタフライエフェクト〉の世界に迫っていく番組。
その最新作となる今回のビートルズの特集では、バンドの誕生から世界中の若者に与えた衝撃、世界の政治体制にまで及んだ影響を、彼らのベスト盤にちなんで〈赤の時代 1962~1966〉と〈青の時代 1967~1970〉の2つの時代に分けて描き出していく。
まず2023年6月12日(月)に放送されるのは、〈赤の時代〉を辿る〈『のっぽのサリー』が起こした奇跡〉。1957年7月6日に運命の出会いを果たしたジョン・レノンとポール・マッカートニー。ともに労働者階級出身の二人はどちらも、黒人のロックンローラー、リトル・リチャードのヒット曲“ロング・トール・サリー”に衝撃を受けた経験を持ち、この出会いをきっかけにビートルズは結成され、やがて4人が生み出す音楽はヨーロッパ中の若い女性たちを夢中させ、ファッションやライフスタイルまで世界中の若者に影響を与えていった。階級社会、人種差別、戦争、その全てにNOを突き付けたビートルズ。そんな奔放な4人の若者が、モンスターになるまでの物語が映し出される。
そして翌週の6月19日(月)には、〈青の時代〉を辿る〈そしてルーシーは宇宙を行く〉が放送される。人気白熱のあまり、人前に出ることが難しくなり、66年8月をもってライブ活動を休止したビートルズ。数か月間、4人は姿を消したものの、終わったわけではなく、1967年6月、レコーディング風景を公開した4人の音楽はすさまじい進化を遂げていた。ここから始まる活動後期、彼らは次々と革新的で芸術的な作品を発信していく。その音楽は、東西冷戦の厚い壁をも越え、東側の若者たちにも届いていた。70年、ビートルズは解散。しかし、その後も彼らの歌が世界を動かし続けたその軌跡が描き出される。
ビートルズは世界をどう変えたのか。ビートルズファンもそうでない人も、人生のどこかで関係しているかもしれない4人の物語にぜひ注目しよう。
TV INFORMATION
映像の世紀バタフライエフェクト
「赤の時代」『のっぽのサリー』が起こした奇跡
2023年6月12日(月)NHK総合 22:00~22:45
見逃し配信:2023年6月12日夜~19日夜(NHKプラス)
再放送:2023年6月21日(水)深夜
「青の時代」そしてルーシーは宇宙を行く
2023年6月19日(月)NHK総合 22:00~22:45
見逃し配信:2023年6月19日夜~26日夜(NHKプラス)
再放送:2023年6月28日(水)深夜