内容云々の前に言いたいのは「濱田岳の為にある映画」と言っても過言ではないほどのハマり役につい、笑顔してしまう。原作が『プリンセス・トヨトミ』や『鹿男あをによし』などの和物ファンタージの雄、万城目学原作という事もあり様々な「言い伝え」や、「しきたり」なんかにぞくぞくさせられる。主役で進行役でもある岡田将生のイノセントな空気感がほのぼのとした日常感を醸し出し、もう一人の主役である濱田岳の独特の空気感もほのぼのそのもの。2つの一族の争いを描きつつも悲壮感は漂わず、POPな空気で物語が進む。クライマックスに向けて大きな事件が起こるまでは…。