USインディーシーンに欠かせないSSWのひとりとなったWaxahatcheeが、名門に移籍してリリースした6thアルバム。名匠Brad CookやMJ Lendermanらの協力もあり今作も素晴らしい作品となっています。前作『Saint Cloud』に続くような明朗なアコースティックギターが心地良く感じます。先行シングル“Right Back to It”はオーセンティックなインディーサウンドとギターソロ、絶妙なコーラスが最高! 今までのフォーキーなサウンドと、モダンなタッチを兼ね備えたアメリカーナを堪能できる1枚です。

石田真生(TOWER VINYL梅田店)
intoxicate 2024 June

 


大胆に音楽性をアメリカーナへとチェンジした前作『Saint Cloud』(2020年)が各方面で絶大な評価を得たアラバマの女性シンガー・ソングライター。満を持して届いたニュー・アルバムはアンタイに移籍してのリリースで、内容は引き続きアメリカ南部への郷愁に駆られるフォーク/カントリー作品となった。ジェフ・トウィーディーの息子、スペンサー・トゥイーディーが披露するアーシーなドラムをはじめ、乾いた質感の演奏も素晴らしいが、特筆すべきはやはり彼女のヴォーカル。自然体な歌声はいままで以上に感傷的で、まるで水を得た魚のように活き活きしている。前作に勝るとも劣らない傑作と言っていい。