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〈J-POP〉を目指して

――そこでカッコよさの基準になる判断軸って、どこにあるのでしょうか。ぎりぎりを狙うということは、メンバー間でもそのぎりぎりの基準って微妙に違ってくるわけじゃないですか。例えば、R&Bとしてのカッコよさ、ポップスとしてのカッコよさ……と色々あるわけですけど。

智之「影響を受けている音楽性はたくさんありつつ、最終的には、J-POPを目指していますね」

――おぉ、そこはJ-POPなんですね!

磯野「プレイヤーとして影響を受けた音楽はたくさんあるけど、根底にあって血肉化されているのはJ-POPなのかもね」

智之「J-POPって結局、めちゃくちゃ作り込まれてるじゃないですか。僕らはブラックミュージックも大好きだしその両方への想いを込めていて、例えば“in the mood”にはそのあたりが強く反映されています。それこそ僕はディアンジェロの『Brown Sugar』を自分たちがやったらどうなるか、という気持ちで作っていたので」

 

フェイクだからこそグルーヴでは負けない

――あと、事前にいただいた資料では、コロナ禍からジャズの勉強を始めたんですよね?

磯野「ジャズスタンダードのセッションをやり始めて、ジャズのスウィングについて勉強するようになりました。前はドラマーがいてメンバー全員がドラムのテンポに合わせていたんだけど、今はベースにドラムが合わせるという変化にもつながった。

それこそ2015年頃を起点に増えたブラックミュージックの新たな解釈をしているミュージシャンたちって、音大でジャズを勉強してきた人も多いじゃないですか。そういう人たちに比べたら自分たちはある意味フェイク――というと言い過ぎかもしれないけど、そんな自分たちだからこそ学びながら進化していきたいなと思っているんです」

智之「でも、フェイクっていう言い方である意味いいかもとは思ってて。というのも、4人はただの理系の工業大学卒で、だからこそバンドのグルーヴでは負けたくないというのがあったしね」

磯野「でも、実際に勉強してみて分かったことはあった。料理に喩えると、和食の本格的なお店に弟子入りして出汁がとれるようになった感じ。ずっと客目線で〈美味しいね〉って言いながら食べてて、家で頑張って再現しようとしていたんだけど、修行したことで〈この出汁ってこうやってとるらしいよ〉というのが分かってきた。

例えば今回は、“in the mood”のリズムを再現するのにドラムの跳ね方を調整したんです。当初想定していた跳ねは、こういうリズムです。あまり気持ちよくない」

磯野「それで、DAW上だと64分の1ズラすというアプローチで鳴らしてみたら、近いものになった。これを高木に送って、こういう感じで叩いてくれって伝えました」

磯野「でも64分の1綺麗にズラすって人間だと絶対できないので、じゃあレコーディングはどうしようかってなって。ガイドで似たようなリズムを刻むパーカッションのトラックを流して、それに合わせて叩いてもらったんです」

健司「2015年くらいに自分がとあるセミナーに行ったんですけど、そこにいらっしゃったのがmabanuaさんと松下マサナオさんで、グルーヴについて話されていたんですよ。そこで語られていたのがまさに、グルーヴは64分の1に細かく切り分けることで解釈できるんじゃないか、といったことだった。すごく覚えてるんだけど、今それを磯野は考えてるってことだよね」

磯野「そうだね。あともう一つ、表拍アクセントにするか裏拍アクセントにするかっていうことや、クラップのあるなしの違いも、ジャズの勉強を始めたことで今回考えるようになりました」

 


RELEASE INFORMATION

Emerald 『Neo Oriented』 Maypril(2024)

リリース⽇:2024年8⽉28⽇(⽔)
品番:MPLR-024
形態:CD/配信
価格:3,300円(税込)

配信リンク:https://friendship.lnk.to/neooriented_emerald

■CD先着購⼊特典
メンバー直筆サイン⼊り⾳源DLリンク付きJK写ポストカード
1.「サウンド&レコーディング・マガジン」MIRAGEミックスコンテスト最優秀賞受賞者⾳源
2. MIRAGEレコーディングエンジニア向啓介⽒によるリミックス⾳源
3. Emeraldメンバーによる創作⾳源(リミックスetc.)
※先着特典のため、無くなり次第終了となります。ご了承ください

TRACKLIST
1. You & I
2. in the mood
3. Pendulum
4. ストレンジバード
5. 逆さの⽬
6. 楽園
7. 消えた陽炎
8. Falling Night
9. 摩天楼のラビリンス
10. Lovin’
11. ララバイ

 

LIVE INFORMATION
Emerald 3rd Album「Neo Oriented」
Release Tour “Ray of Hope”

2024年9月7日(土)⼤阪・東心斎橋 CONPASS
開場/開演:18:30/19:00
ゲスト:First Love is Never Returned
前売/学割:4,500円/3,000円(いずれも税込/D別)
Info:SMASH WEST 06-6535-5569

2024年9月8日(日)愛知・名古屋 stiff slack
開場/開演:18:30/19:00
ゲスト:First Love is Never Returned
前売/学割:4,500円/3,000円(いずれも税込/D別)
Info:JAILHOUSE 052-936-6041

2024年9月20日(金)東京・鶯谷 東京キネマ倶楽部
開場/開演:18:30/19:00
前売/学割:4,500円/3,000円(いずれも税込/D別)
Info:HOT STUFF PROMOTION 050-5211-6077

 


PROFILE: Emerald
2011年結成。ジャズ、ネオソウル、AORなどのサウンドにジャパニーズポップスの⽂脈が加わった新時代のシティポップミュージックを提⽰する⽇本のバンド。1stミニアルバム『On Your Mind』ではリードトラック“ムーンライト”がラジオ各局でパワープレイに選出。2021年はバンド結成10周年を記念したシングル4作連続リリース企画がスタート。9⽉リリースの“Sunrise Love”を始め楽曲がラジオ各局でプレイされている。2022年1⽉には10周年記念ワンマンライブを東京・渋⾕WWW Xにて開催し成功を収める。Pop Music発Black Music経由Billboard/Blue Note⾏。