レトロ・ソウルの潮流を担う重要バンドから、メンバーのソロ作を挟んで4年ぶりの4作目が登場。〈大人びてセクシーで、ドライヴに似合う、ソウルとディスコのソフトな側面〉と公式資料にある通り、冒頭の“Paradise”からシャーデーとシルヴィア・ストリップリンの魔合体のような楽曲でマチュアなヴァイブを放つ。先行曲“Been So Long”もウィリアム・デヴォーン風の良曲……といちいち参照元を想像するのも野暮で、ドランドの塩辛声が切なく響くニューソウルや、アーロンの甘茶ファルセットが冴えるメロウ・ジャムまで、首尾一貫したスウィートな世界観にひたすら浸りたい快作だ。